034 土魔法
次回 魔獣解体
第3部幼年編
第1章前期教会学校編
土の生活魔法。
これは金の生活魔法と親和性が高い。人によっては土と金を同じ魔法として扱うこともある。
(火・水・風・土を4大魔法とする考えだ)
いずれにしても土魔法から、土や石の創造ができる。土や岩で出来たゴーレムなんて夢があるよな。
大きいものでは地面から直接隆起させた土塀、土を固めた焼きもの窯やピザ釜はもちろん、建物や橋など煉瓦を作ってから重ね上げれば綺麗にいろいろできるんじゃなかろうか。
盗賊団などの敵から村や町を守るのに、ぐるっと高い城壁で囲うのもお約束だし。
あと、土鍋は粘土を捏ねる要領でできるはず。芸術的に作れはしないが、生活の形本位であれば、これは金属よりは簡単じゃなかろうか。
ジャンのおかげで金の生活魔法を修得した直後。ジャンの言葉から触発された「できるもんはできる!」式で金と親和性の高い土魔法も修得しよう。
よし。
俺は家の裏の畠に座る。手のひらを畠の土に向けて。できた物体そのもののイメージをしっかりと頭に浮かべてから言う。
「レンガ!」
ゴロン。
まんま煉瓦ができた。
おぉー!できたよ!
「土塀!」
ズズ〜〜ッ。
段ボール箱1箱ほど。2、30㎝ほどの高さの土塀ができた。
「土鍋!」
ゴロン。
これも土鍋がゴロンと完成するした。
煉瓦といっしょで、たぶん火で焼きつければ硬くなるはずだ。
できる!できるぞ!
内心ワクワク感が止まらない。
金魔法と融合させて、土魔法で砂や石を、型を作って金属を流し込めば鋳造ができるな。
鋳造の利点は同じ製品がたくさん作れることだったと思う。
刀鍛冶が作る強度重視の金属単体の鍛造に、数量重視の鋳造。
用途に合わせて。これは家の生活向上につながる。
いつかはゴーレムも作りたい。岩ゴーレムと金ゴーレムを並べて戦わせてみたり‥。夢は広がる。
こうして俺は金の生活魔法、次いで土の生活魔法を手に入れた。
さっそく変わったことがある。わが家の食器は俺が作った食器が中心となったことだ。
大皿以外に家族個人用のうつわやお皿を作ったが、みんなが喜んでくれた。特に妹のスザンヌの喜びようといったらなかった。
それは大人用と子ども用に、食器の大きさも持ち手も変えたからだ。
スザンヌは特にスプーンを気に入ってくれた。スザンヌ用に小さくて持ちやすいスプーン。持ち手にはお花を縁取ってあるのだ。
おままごとの泥団子を掬うのも使い出したので、慌てておままごと用のスプーンまで作ったくらいだ。
火・金・土と良いペースで生活魔法も発現できている。
あとは水と風だ。




