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第4章 強敵と共闘

俺達は月の山を登り始めた

だが、登っている際に山に隠れて姿が見えない

新たな魔物に遭遇する・・・俺はリンスゥ達が

戦っている姿を見て何かできないか試行錯誤する


そして新たな技を身につけた

振知体という技だ

正確にはこれは物だが敵を探るという意味では

相違ない・・・

俺はリンスゥ達を信用していなかったが

自分の体力を削ってでも俺の負担を

軽くしてくれるために、媒介を作ってくれた

リンスゥを信用する事にした

俺たちはテントで体を休めて

山登りを再開する事にした


リンスゥが作ってくれたガラス玉を

通してエネミーサーチ


まぁ俺が敵を感知する役割を担ったわけだ

道中に魔物は隠れていたが全て殲滅した



俺を先頭に山の頂上近くに辿り着いた


「ここからは、空気が変わってきたな・・・。

  気をつけたほうがいい、星獣が出るかもだぜっ!」


ふむ確かに・・・俺の能力感知でも

普通の魔物より大きい波動を持つ者がいるな・・それが奴か?


「・・・・この辺りはまだ純度の高い月の石はないのか?」


「うーん。まだ奥に行ってみないと解んないな。」


岩山に囲まれている場所があり

その一つの洞窟に目をつけて

俺たちは歩き出す・・・



途端に空気がはりつめる感覚が起きる

・・・・こいつか!


「・・・・奥に魔力数値が高い魔物がいる」



「・・・・成る程・・・それが星獣か・・?」


「ちょっと待って!何か様子がちがうみたい・・・」


・・・・!・・?

さっきまでは魔力の波動が

感知できていたのに・・一気に微弱な波動になりやがった・・


これじゃ・・・どこにいるかわからないぞ・・

俺は周りを確認してみるが視認できる魔物は確認できない


「・・・消えた・・・?のか」


「え・・・どうゆう事?」


アティラスが少し思案する



「・・・・もしかして・・俺たちが近づいたのに気づいて

隠れたのかもしれないな・・気をつけろ・・・警戒している・・」



「じゃあどうすればいいの?」



ドドドッドドッ



「ぐっ」


「うわっ・・・どこから・・?」



四方八方から岩の攻撃が来る

軌道が乱れて相手の攻撃が

どこから来るのか判別できない


そして俺たちの死角を縫うように

攻撃できる・・こいつ・・強いぞ・・・


「シェイド!・・手を貸して」


ギュウ


リンスゥが俺の手を強く握る

何のつもりだ?・・仲間の証として

逃げれないようにするつもりか

・・・・もしかして俺を嵌めるための

作戦か・・・・



「くっ・・離せ・・」


俺は振りほどこうとするが

さらに強く握られる

こいつ・・・どこからそんな力が・・



「シェイド!落ち着いて!・・・・

さっきの振知体を使って・・!」



「それは意味ないって言っただろ?

それにお前が力強く手を握ってるお陰で

集中できないんだ」



リンスゥの目を見る・・・・

罠を嵌めると言った顔をしていない

何か作戦でもあるのか・・・?



「・・・・・え・・そんなに見つめないで」



リンスゥが目を反らす

・・・・・まさか








「そうか!・・・リンスゥ

魔力増幅させるのか?」



「・・そうだよ・・・シェイドが

振知体を発している魔力を

私の能力を乗せて発動させるんだ


シェイドの音が風に乗って

広範囲・・・つまり細かいところまで

伝わるようにするんだ・・・そうすれば」



「成る程・・・やって見る価値はありそうだ

行くぞ!リンスゥ」


「任せてよ!」


俺の体から

音を発生させる魔力の膜を

増幅させる

このまま増幅させても

俺の振知体は四散する・・・だが・・・



「シェイド・・・まだ・・まだ・・・膨らませて!」



振知体は増幅し続けても破裂する事はない

風の魔法を糸のように扱って

膜と膜を結びつけている


風で揺れる凧のように幾つも

中心から外に向かって糸で離れる事が

出来ないように連結しているのか!


「・・・・そろそろマックスだ・・・」



ドドドドッ

だが敵の攻撃は容赦なく降り注ぐ・・・

俺たちは無防備だ・・避けきれない・・・


「ちぃっこんな時に!」



ガガガガガッドグッ


「・・・お前ら二人だけいいカッコさせれるかよ」



頭から血を流したアティラスが言う

・・・俺たちを庇ったのか・・・


「ありがとうアティラス・・・シェイド!そろそろ行くよ!

なるべく四散しても状態を維持するように頑張って・・・

・・・・えと・・うまく言えないけど

・・私に体を預けるような感じで」



最後の方はよく聞こえなかったが

イメージは大体ついた


「いくぞっ!」



ドドドッドドド



シュウウウウウウウウウ



リンスゥの魔力を感じるように

俺の魔力も維持し続ける

簡単のようで少し難しい


風が俺の中に流れていく感じだ

細い線一本一本が身体中を貼り巡る

それを拒絶しないように受け入れる


一本の風の線が俺の中心部とリンスゥの

中心部で繋がる・・魔力は一つになる


洞窟内の情報がわかってくる

岩の一つ一つの生命の息吹

俺たちに怯んで手が出ない魔物


昔から住んでいる先住民たち

小さな微生物・・・一種の苔のような

物まで鮮明に頭の中に入ってくる


俺たちが異物だと言う認識ではなく

ここに住み着いた古株のような感覚

・・・洞窟との一体感だ


俺達に攻撃してきた岩の

ルーツを辿る・・・


岩の魔力・・微微たるものだが

風の糸で魔力を追う・・・


「そこだ・・・!中心の地下だ!」



「シェイド・・・いっくよぉおおお!」


「うおっ・・・これはさっきの!?」



魔力が吸い取られる・・なんて言う技だ

・・・・・・く・・・



俺たちが繋いでいた手の間には

風の大きな剣が出来ていた・・


魔力が一心同体の俺達は頷きあう

そしてその剣を中心へ振り下ろす



ドッガアアアアアア



剣の風が螺旋状に地面と衝突し

削る、中心部は大きな穴が空いていた

そこには魔物が傷一つ付かず立っていた




「・・・はぁ・・はぁ・・やったか?」



「いや・・・まだだ・・どうやら

今のは全然効いてないようだぞ」


全体は黒い魔物のようだが

体のあちこちに光が走っている

・・・月の光と形容すればいいのか

わからないが・・・


普通の魔物より・・明らかに

動物・・・鹿に似ていると言ったほうがいいのか

獰猛的よりかは、神々しさは兼ね備えている


「・・・・面白い・・・我を感知した人間は初めてぞ・・・」



「!!!モンスターがしゃべったぞ!」


「いや・・・星獣かっ?」


「いかにも・・・・我は、星獣ヴァリオスだ。」


「何でこんなところに星獣がいるんだ?絶滅したんじゃないのか??」


・・・・確かにあれほどの力を持っていれば

身を隠す事は容易か・・・あえて力を

敵対するのではなく、自身を隠すために使っていたのか・・・



「・・・・生き残りは我一人だ・・・

お前らも、我らの巣を荒らしにきたのか?」


「いや、俺たちは違うんだ!俺たちは月の石を探してるんです。・・・

         月の石について何かわかりませんか?」


・・・・・・・星獣は応えない

・・・自分の住処を荒らした奴らだ・・質問に答える義理はない


「・・・・月の石について知りたいか・・・?

ならば・・・・生贄だ・・・」



「なんだと・・・?」



月の石・・・それはもしかすると

・・・人の命によって作らされた石なのか・・・

ここの魔物も結晶のような存在だ

もしかしたらこいつが生み出していたのかもしれない



「・・・・主らが考えている事と相違ない・・・

人の命によって月の石・・・生命の魔力体は

生成される・・我らが咀嚼したものの成れの果てよ」



「・・・つまり排泄物ってわけだな・・・簡単に言えば」


アティラスが魔物に睨まれる

・・・空気が読めないのか・・?


「人の命を使わないで生成する事は可能か?」



「・・・・主らの魔力を吸わせろ・・・尽きるまでだ・・・」



「断る!・・・お前を倒して貰い受ける!」



「・・・・ククク・・面白い・・・全力でかかってこい!」



ググググッ

バァアアアアン


俺たちが立っていた場所が全て崩れる

そしてありとあらゆる地面の場所がなくなる・・・

遙か下は見えない・・月の光なのかわからないが

無限の光が下の光景を敷き詰めている

そのまま落ちれば何もなくなる・・・



「雪崩れる岩に飛び乗れっ!下に落ちたらどうなるかわからないぞ!」


俺たちが立っていた場所より下になるが

俺たちが崩れた地面の岩は通常の重力よりも

ゆっくりと時間が流れて落ちていく

奴の魔力によって浮遊しているのか

わからないが遙か上にいる奴の場所まで

飛び乗っていくしかない・・・


「なんて奴・・・ここの洞窟自体奴の魔力だったの・・?」


「そのようだ・・なっ・・・・・奴の所に近づいても岩の

降下するスピードを早められて・・一向にたどり着けん・・

どうすればいいんだ」


・・・・・体が軽ければ奴の元にすぐたどり着けるはずだが

・・・・・どうすれば・・・・



「・・・はぁ・・はぁ・・・こうやって渡っていく岩が

どんどん少なくなっていく・・・このままじゃ・・」



「・・・・人間というのは愚かな者よ・・・

これを破った者は誰一人いないのだ・・・


我の贄と化せ」



・・・・さっきの魔力のように自由に動かせれれば

どうにかなりそうだが・・・・・そうか・・・



パリィイイン



俺は持っていたガラス玉を割る

そしてガラス玉に入っていた魔力を剣に纏わせる


「シェイド!酷いよ・・・せっかく上げたものを壊すなんて」


「悪いな・・・だがあいつを倒すにはこれしか方法がない・・

リンスゥ・・・俺が持つ剣を風の糸で巻きつけてくれ・・・」


「え・・・・!・・どうする気・・・?それを壊した事と関係あるの?」


このガラス玉に入っていた魔力はリンスゥの魔力だ

俺の魔力と結びつきやすい魔力・・・


それを帯びた剣を俺が持っているという事は

リンスゥの風の糸を結びつけることができるという事だ

・・・・・これで奴との距離をかなり縮める事が出来るんだ

チャンスは一瞬だ・・・



「・・・・説明は・・難しいが・・・要は凧揚げと同じだ

奴が距離を離した瞬間に剣を投げ飛ばす、あいつに振知体の

魔力をぶつけるから外しはしない頼んだぞ・・・」



「よくわからないけどわかったよ・・・・」


リンスゥは慣れた手つきで糸を巻いていく

俺はアティラスに視線を送る


「・・・・・シェイド・・何かをやる気だな・・・」



「・・・・あぁ俺が岩を駆け上った時がチャンスだ

俺の援護を頼んでもいいか?」



「・・・・・任せろ・・・あいつの動きを鈍らせるくらいなら出来るさ」



「シェイド!できたよ!

私はどうしたらいい?」


「万が一・・俺が落とされたときは頼んだぞ!」



「え・・・シェイド・・・!無茶言わないでよ!」



ガッガッ



風の糸を巻いた剣をフックのように伸ばして

岩を突き刺しながら登る

糸自体はリンスゥの魔力だが

俺の手足のように動かせる

リンスゥと繋がった時に

リンスゥ自身の魔力の使い方が俺にも少し

理解できたようだな・・




星獣との距離をどんどん詰める

あと1・・2個登ればすぐだ



奴に風の糸を突き刺すこともできるが

この剣を奴に叩きつけた方が効力は上だ

これには俺とリンスゥ二人分の魔力が乗っかっている

俺の魔力をこの風の糸を経由させればさらに増幅可能だ




最後の岩をよじ登り

俺は奴に狙いをつける

・・・案の定奴は岩の落下速度を急激に上げてきた

ならばこうしてやる


俺は剣を下に突きつける



ドゴォッ



「・・・・気でも狂ったか?そんなものでは

落下は防げんぞ!」



俺は不敵な笑みを浮かべる

・・・わかってねぇ


「そうじゃねぇよ!」


ドドドドドッ



突き刺した剣から風の糸を垂直に一気に伸ばし

奴との距離を一気に詰める



「いっけー!シェイド!」



ガァアアン



「な・・・に・・?」


俺の渾身の一撃が空を斬る・・・違う・・・

奴の攻撃で剣が吹き飛んだんだ


「チッ・・・硬い角持ちやがって」



俺は剣の吹き飛んだ方向を

振知体で掴む、そこから風の糸の魔力を掴み

糸を自分の手元まで引き寄せる


「・・・甘いわぁ!」



奴の攻撃が当たる・・クソ・・・浮遊しているから

逃れられねぇ!



ドドドドッ



「・・・・なにぃ!」



「俺を忘れてもらっちゃ困るな・・・」


「アティラス!」



アティラスが放った炎のナイフが

奴の動きを鈍らせる・・・

俺はその隙を突いて

剣を手に入れ・・次は上に風の糸を

放出する・・・・




ガァアン



そうだ・・・上の岩を崩して落としているなら

直接上に張り付けばこちらは足場に登る必要はない

そして・・・



シュウウン



風の糸を伸縮させ一気に天井まで上り詰める

そして一気に奴めがけて

降下する・・・これなら




「どうだぁあああああ!」




がアアアアアアアキィイイイン



「グゥウウ・・・貴様ぁあああ」



奴の攻防一体の角は片方破壊する事が出来た

もう1撃加えれれば奴は・・・・・


俺は手に持った剣を上に翳し

魔力を上に放出する・・・だが・・・

魔力が一向に集まらない・・・



「く・・・剣が・・・・」


壊れちまったのか

魔力がどんどん四散する・・・く・・・これまでか・・・


「ナメた真似をしてくれる!」



ザグゥウウウウウ



「シェイド!!!」



「ガァっ・・・」



星獣との距離はあったはずだが

奴から一気に接近して俺の首に齧り付く



・・・・・・力が・・・クソ・・・・

原本は星獣は話しやすくて気さくな人でした

ただ死ぬのが嫌なので

戦う事にしたみたいですね

ヴァリアす張り切ります^w^

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