金沢の空(２００文字連載小説)

４１．女性陣怒る

　二人が出掛けた後、女性陣が部屋にやって来た。

「あれ？　みんなは？」

「もう、買い物に出掛けたよ」

　留守番役の組長が答える。

「えーっ！　誘ってくれればいいのに。ひどーい」

　美子はお冠。組長の目には美子の頭に角が生えたように見えた。

「だって、まだ時間が早いからって、さっき…」

「だけど、先に行かなくてもねぇ」

「そうそう」

　里美と久美にも角が生える。留守番役のペコは苦笑する。

　プイっと振り向いて女性陣は出掛けて行った。