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29.日本酒かっ!

「実は前回旅行の金が余ってる。それをホテルでの飲み代に使おうと思う」

「いいんじゃない。5千円は別に集めるでしょう?」

「それはもちろん」

「じゃあ、問題ない」


 メニューを開くと酒類はどれもいい値段だった。頭数と何杯飲むかをざっと計算する。

「みんな好きなものを飲んでいいよ」

 組長が言う。そして、日下部に目配せする。日下部も頷く。何とかなる。

 そんな二人の算段をよそに値段の高い日本酒のオーダーがどんどん入る…。




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