第2話『東の敬語』
SE :心音&雰囲気のあるBGM
田波目:小声君‥ この想いに名前を付けるとしたら、
何と言えばイイのかしら‥
(照れながら、告白する感じで)
川越 :『暑い』ちゃいます?
田波目:それな!(←言ってみたかった。)
田波目:夏休みを返上して補習を受けてあげるというのに、
何で教室に冷房が掛かっていないのかしら?
川越 :確かにコレはキビシイですネ‥
田波目:馬鹿に点ける冷房は無いと言う事なのかしら‥
川越 :無いのは『薬』とちゃいます?
田波目:そういえば、何でこんな時期に転校して来たのかしら?
あまりにも急じゃない?
川越 :いや、オトンの仕事と趣味の関係で‥
田波目:え、趣味? お父様は何をされている方なの?
川越 :あ、大学で先生してるんですけど、
こっちの大学で客員教授の話があって‥
田波目:それで埼玉まで来たのネ♪
川越 :と言うのは建前で‥
ホンマは埼玉ライオンズのファンでしてん、
で、二つ返事で引き受けて引っ越して来た次第ですねん。
田波目:え? ライオンズファン?
名前が『大雅』だから、
てっきりお父様はタイガースファンかと思っていたのに‥
川越 :それを言うたら、田波目さんかて、
玲央奈で、お父さんライオンズファンみたいやないですか(微笑)
田波目:‥だ、だって、そうなのだもの(照)
川越 :あ、そうやったんですか‥
でも、えぇ名前やと思いますよ(微笑)
田波目:あ、ありがと‥(照)
田波目:虎にライオン‥どちらもネコ科ね♪
友達との共通点が見つかると、こんなにも嬉しいモノなのネ♪
川越 :どんな共通点ですねん(笑)
田波目:あ、そういえば、お母様は何柄なのかしら?
川越 :え? 何柄って??
田波目:いえ、何マルプリントの服を着ているのかと思って‥
川越 :いや、アニマルプリントの服は着てませんわ
田波目:え? 着てないの? 残念だわ‥
川越 :偏見ですやん、そんなコテコテしてませんわ
【間】
田波目:あれ? おやおや? 何故かしら?
川越 :え? どない しはりましたん?
田波目:小声君って関西弁よネ?
川越 :え? 今更 何を言うてはりますのん?
田波目:関西弁なのはイイとして‥
川越 :はぁ‥
田波目:敬語 使ってるわよネ?
川越 :‥そう言われると、そんな気もするような、しないような
田波目:友達に敬語とか、マジ有り得ない。 私ショック。
川越 :あっ! スンマセン!!
田波目:本当に申し訳ないと思っているのであれば、約束して頂戴。
川越 :約束ですか‥?
田波目:ソレ! 金輪際、敬語は禁止よ!!
もし敬語を使ったら罰則を与えるわ!
川越 :ば、罰則って‥ 何なん?
田波目:そうネ‥
右か左‥ 要らない方の目玉を『くり抜く』というのは どう?
川越 :今まで『要らない』と思った事が 無いわ
田波目:まぁ‥ その時までに決めておくコトね♪
川越 :もぅ敬語 使わへんから、勘弁してや。
田波目:ふむ、よろしい(嬉)
川越 :田波目さんには敵わんなぁ
田波目:それにしても 暑いわネェ‥
川越 :ホンマやね‥
【間】SE :ガラガラ
先生 :やっぱり ココに居たのか♪
川越 :あ、先生‥
先生 :補習授業は別の教室だぞ? ホレ、移動♪移動♪
田波目:先生、その教室、冷房は効いているのかしら?
先生 :ちゃんと効いているから 安心しろ♪
田波目:ふぅ、それならば 移動するとしましょぅ(キッパリ)♪
先生 :って言うか、補習のプリントに書いてあっただろ‥
田波目:スミマセン。 興味が無かったモノで‥
先生 :先生は悲しいゾ!
なんで担任の教科である『英語』を落とすんだ!
田波目:それは授業がつまらないからじゃないですか?
川越 :田波目さん、何を言うてんの‥
田波目:勿論、先生の事は大好きよ♪
先生 :委員長、フォローありがとな‥(苦笑)
SE :歩く音、ガラガラ、イスを引く音‥
先生 :それでは、補習授業を始めるぞっ♪
【エンディング】