第1話『ファーストコンタクト』
SE :キーン コ-ン カーン コーン♪
SE :ガヤガヤ‥
SE :ガラガラ
先生 :はい、静かにィ♪ ホームルーム始めるぞ~♪
田波目:起立、礼!
全生徒:宜しく お願いしまーす。
先生 :え~‥ 明日から期末試験になるのだが、、
今日から仲間になる転校生を紹介する♪
SE :えぇ!! ガヤガヤ‥
先生 :おぅ♪ 入れ♪
SE :歩く音
SE :カッ カッ カカッ!!(チョーク音)
川越 :お、大阪から来ました『川越 大雅』と申します‥
女生徒:関西人じゃーん♪
SE :ガヤガヤ‥
先生 :分かる、分かるぞぉ♪
初めての関西弁に、先生もチョッとテンション上がってる♪
だが、明日から期末試験だ♪試験勉強に集中する様に♪
男生徒:そりゃネーぜ先生!!
女生徒:気になって試験に集中できませーん♪
川越 :すんません‥
男生徒:声 小さっ!!
SE :ドッ♪(爆笑)
男生徒:なんかテンション低くネ?
女生徒:川越く~ん♪ なんかギャグやって~♪
川越 :あ、そういうの無いです。 スンマセン‥
女生徒:全然 聞えませーん♪
男生徒:『川越』っていうか『小越』だよな♪
女生徒:なにソレ、超うまーい♪
川越 :あ、大阪でも『小声君』呼ばれてました‥
男生徒:じゃ、今日から『小声君』って事で♪
女生徒:『小声君』宜しくぅー
川越 :よ、宜しゅう頼んます‥
(取り敢えず、この場は切り抜けた。感)
先生 :期末試験の前日で大変だとは思うが、
学級委員長の田波目!
試験範囲とか、『小声』の面倒をみてやってくれ♪
男生徒:よっ! 委員長っ♪
女生徒:こういう時は、やっぱ委員長よネ~♪
田波目:はい、承ります。
先生 :よし♪ 宜しく頼むぞぉ♪
それでは、ホームルーム終了!! 一同解散♪
全生徒:有難う御座いましたぁ♪
【暗転】
SE :ガヤガヤ
女生徒:なんか、残念な関西人だったよネ~
男生徒:全然 面白くなかったしな~
女生徒:委員長、小声君、じゃーね~♪
田波目:じゃ~ね~♪
SE :足音&ガラガラ
田波目:コホン、、納得いかない。 不本意 極まりないわ!
(コホン、も読んで下さい)
川越 :期末試験 前日に、ホンマすんません‥
田波目:まったく‥
関西人のくせに、何でそんなにテンションが低いのかしら?
川越 :え? そこですか?
田波目:当ったり前じゃない!
関東人と関西人の、ファーストコンタクトなのよ?
川越 :僕も転校なんて初めてやったもんで‥
田波目:みんな、貴方の自己紹介にガッカリしていたわ‥
川越 :人前に出たり、注目を浴びるんはどうも苦手で‥
田波目:でも安心して? 私は貴方に興味津々よ♪
川越 :お、おおきに‥
田波目:では、先程の自己紹介の、反省会をしましょう♪
川越 :反省したトコロでどうにもならんと思いますケド(汗)
田波目:次に転校した時の為よ♪
川越 :そんな予定ありませんわ‥
田波目:では川越君、どうしたら良かったと思う?
川越 :それが分かったら苦労しませんやん‥
逆に何をしたら良かったんです?
田波目:そうねぇ‥ わかり易いのは漫才かしら?
川越 :一人やったら デキませんやん
田波目:確かにそうね‥ それじゃ客イジリとか?
川越 :そんな芸人さんみたいなコト、した事ないですわ
田波目:ベタなのは『遠くから来たぞ~ っていう人~』
って聞いたりするじゃない?
川越 :いや、それ、僕ですやん。
田波目:そっか、じゃ、
『端から、べっぴんさん、べっぴんさん、ひとつ飛ばして、べっぴんさん』
川越 :飛ばしたトコロで嫌われますやん!
田波目:それもそうね‥
川越 :って言うか、委員長さんも明日からの試験勉強せなアカンでしょ?
僕なんかに構わんと試験勉強して下さい。
田波目:そうは行かないわ!
先生から頼まれた以上、学級委員長の私の責任。
地獄の底まで面倒を見る所存よ。
川越 :せやけど、僕のせいで赤点取って補習なんて事になったら嫌ですし
田波目:心配ご無用。
試験なんて、普段から真面目に授業を受けていれば、
それなりの点数が取れるというモノなのよ。
川越 :委員長さん、凄い責任感ですやん‥
流石は学級委員長になるだけの事はありますネェ。
田波目:いえ♪花粉症が酷くて病院に寄ってから登校したら
推薦で学級委員長になっていただけだから♪
川越 :‥それって『欠席裁判』やないですか
【間】
田波目:何はともあれ、
明日からの試験範囲を教えてあげたいのだけれども、
教科書は持ってる?
川越 :あ、ハイ。 コレですよネ?
SE :ガサゴソ
田波目:チョッと 貸してみて♪
SE :ペラペラペラ
田波目:こ、この教科書‥ 標準語だけど大丈夫?
川越 :いや、大阪でも教科書の内容は標準語やし
田波目:マジで!? 『びっくりぽん』なんですけど‥
え?じゃぁ、標準語喋れるの?
川越 :あ、でも、イントネーションは大阪弁なってしまうんです。
田波目:面白いわネ♪
あ!『読めるけど書けない』みたいな感じネ♪
川越 :例え間違ってますやん
【暗転】
田波目:問題は英語ネ‥
川越 :全然 習ってない単語が『ぎょうさん』ありますわ‥
田波目:英語と言えば『I LOVE YOU』って、
関西弁では『やっぱ好きやねん』って言うのかしら?
川越 :『やっぱ』のスペルがドコにもありませんやん
田波目:フフフ♪『やっぱ』って英語でなんて言うのかしら?
川越 :ほなスマホで、グ・グ・り・ま・し・てっと、
A・L・S・O‥
アルソーって言うらしいですよ。。
田波目:あらそう(しれっと)
川越 :うっ‥(駄洒落にドン引き)
田波目:でも『As Soon As』は関西弁っぽいわよネ?
川越 :ん? あ!『するや、いなや』って、
語尾に『や』が付いてるだけですやん。
田波目:『するや いなや』って漫才師、居そうよネ♪
川越 :いや居らんでしょ、、いや、居そうやな
田波目:昭和の香りがするわネ♪
川越 :するやいなや師匠ですやん♪
【間】
田波目:川越君、ひとつ質問したいのだけど、イイかしら?
川越 :あ、ハイ。えぇですケド?
田波目:アナタ今、怒ってる?
川越 :えぇ!! 怒ってるように見えました!?
全然 怒ってませんケド?
田波目:いえ、怒っている様に見えないから聞いたのよ。
川越 :ん? どういうコトですのん?
田波目:私って、余計な一言が多いらしくて、
話し相手を怒らせたり、困らせたりしてしまうのよ‥
川越 :全然そんなコト無いですケド?
何が余計なんやか分かりませんですケド?
田波目:ソコなのよ‥私には何が『余計な一言』なのか分からないの‥
だから、相手が嫌がる一言を言ってしまうのよ。
川越 :ツッコミ所が満載でオモロイですのに
田波目:そんなコトを言ってくれたのは、川越君が初めてよ♪
川越 :委員長さんのノリは大阪向きなのカモ知れませんネェ
田波目:でも、その『一言多い』せいで、私には友達がいないの‥
私も大阪で生まれたかったわ(願望&遠い目)
川越 :でも、クラスの皆と仲良ぅしてはったやないですか?
【間】
田波目:川越君、『クラスメイト』の日本語は『友達』では無いのよ?
同級生ではあっても、友達では無いの。
(キッパリ、ハッキリ)
川越 :た、確かに‥(圧倒される感)
田波目:埼玉県という新しい環境に於いて、友達は必要不可欠よ?
貴方には 私の様にはなって欲しく無いの‥
川越 :難儀な話ですネェ
田波目:他人事みたいに言わないで? 貴方の事なのよ?
川越 :あの、それやったら‥
委員長さん、僕と友達になってくれませんか?
田波目:えっ? それって‥
川越 :いや、その、改めて言うんは恥ずかしいんですケド、
なんかメッチャ話し易いなぁ と思うて‥
田波目:そ、それって、なんか、告白みたいネ(照々)
川越 :茶化さんといて下さい
田波目:でも、心から嬉しく思うわ♪ 宜くネ、小声君♪
川越 :よ、宜しゅう頼んます。委員長さん。
【間】
田波目:私の名前は『田波目 玲央奈』よ!!
『委員長』では無くて、『 たー ばー め 』っ!!
川越 :宜しゅう お願いします。 田波目さん
田波目:コチラこそ宜しくネ♪
SE :ガタ、スタスタスタ‥(立ち上がり立ち去ろうとする)
川越 :あの、田波目さん? ドコ行きますのん?
田波目:チョッとトイレで泣いて来るわ
川越 :えぇ!! どないしはりましたん!?
田波目:安心して?嬉し泣きだから♪(爽やかに)
【間】的な何か
川越 :ホンマ、難儀な人やなぁ(微笑)&(可愛い人だなぁ感)
【間】
田波目:お待たせ♪ それじゃ、帰りましょうか? 駅まで送るわ♪
川越 :いえ、スマホのナビで帰りますから心配せんといて下さい。
田波目:駄目よ、ナビを見ながら帰ったって道は覚えられないわよ?
案内してあげるから、ちゃんと景色を見ながら帰りましょう♪
川越 :田波目さん、、優しいんですネ
SE :バチン!
川越 :いった!!(痛った!!)
田波目:やだもう! 次は『グー』で殴るわよ♪(照)
川越 :あ、今の、照れ隠しやったんですネ‥
【BGM】【後日】
田波目:で、小声君‥ 験結果はどうだったの?
川越 :折角 試験範囲教えてもろたのに‥
英語が補習になってしまいました‥
田波目:英語だけ?
川越 :そうですケド?
田波目:凄いわネ‥ 私は英語と数学よ。
川越 :えぇ!! 僕のせいで!? ホンマすんません!!
田波目:いえ、小声君のせいでは無いわ。前にも言ったと思うケド、
試験なんて普段から真面目に授業を受けていれば、それなりの
点数が取れるというモノなのよ‥
川越 :でも、田波目さん 補習ですやん
田波目:それが私の実力なの♪
川越 :さいですか‥(汗)
田波目:今年の『夏休み』は仲良く補習を受けましょうネ♪
川越 :前向きな人やなぁ
【エンディング】