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立浜高校探偵部  作者: 中上炎
探偵部の冒険
2/93

2.8つの署名

 僕たちの住まう神奈川県。関東地方南部にある、日本の首都東京の隣に位置する県だ。ちなみに県庁所在地は県東部の横浜市。


 ところで、神奈川県といえばどんなイメージを持つだろうか? 花の大都会にして世界有数の港町横浜? それともサーフィンの代名詞にして日本有数の観光地である湘南? もちろん、今なお活動を続ける火山の麓、太古の昔から存在する温泉街箱根という意見もあると思う。


 他にも古都鎌倉や海軍の街横須賀等、都会と観光地両方の顔を持ち合わせているのだ。しかしながら、そこに住んでる僕からすると、それらはあまり縁のない地域だったりする。僕と先輩の住む立浜市は都会横浜からは遠く、さりとて観光地箱根からも遠い。


 「つまり……神奈川県っていうのはだな……後輩?」


 ちと先輩の見立てでは、神奈川県を分かりやすくイメージするのなら大都会横浜と温泉地箱根だ。東の端に大都会があり、西の端に秘境の里がある。そしてその間の地域は概ね東に行くほど発展し、西によるほど自然が豊かな田舎なのである。ちなみに、立浜市はどう頑張っても西寄り。つまり、


 「せ、先輩……あ、暑いです……少し休みましょうよ……?」

 「そう言われてもな……。あいにくと、この近くには何もないのだが?」


 6月に入り梅雨も明けようかという時期、僕たち探偵部は毎年のように行われる依頼を受けていた。その為、当代のまともな探偵部員であるちと先輩と僕は、休みにもかかわらず他の学校まで出張する羽目になっている。


 どこまでも続く灰色のコンクリートに陽炎が揺らめくかんかん照りの中、僕は情けなく犬のように口を開いていた。一方の先輩は半袖となった私服である白いワンピースのまま、涼しそうに麦わら帽子を傾けてみせる。その姿は避暑地を訪れた良家のお嬢さんといったところだろう。


 今日は普段の鹿撃帽もインバネスコートも身につけていない。一方、僕は無邪気に先輩とデートだと思っていたので、なけなしの勇気と財布を振り絞って着飾ったのである。暑いわけだ。


 ちと先輩は情けない僕の醜態にため息を吐くと、やむなく近くのファミリーレストランを探し始める。もちろん目的はドリンクバー。


 ……ちくしょう。


 しばらくしてちと先輩が某有名ファミレスチェーンを発見したので、僕たちはそこで休むこととなっていた。喉がカラカラだったので、クーラーの効いた室内で氷が音を立てるのにもかかわらず勢いよく水を飲み干していく。


 「はぁ………………」

 「大丈夫か? 後輩、今日は遠征だと言ったではないか?」


 ようやく涼しい場所で一息つけたのも束の間、僕は内心で涙をさめざめと流していた。


 だってそうだろ? 愛しの先輩と二人っきりの遠出なのだ。てっきりもっとロマンチックなイベントを想像してたんだよ。キャンプとか、合宿とか。あるいはそこまで行かなくとも、デートとか。


 その為、少し前に佐伯と2人で気合い入れて服まで買いに行ったのに。


 「そうは言われてもですね……」


 僕の必死の努力は35度近くにもなろうかという猛暑によって、無に帰していた。


 世の中ままならない。そんな不条理を元に、僕はついつい先輩に疑問を挟んでしまう。


 「なんで僕たち探偵部が、野球部の代わりに他校の偵察に行かなくてはならないんです?」


 そう。探偵部は現在、立浜高校野球部の依頼を受けてライバル校の偵察を実施しているところだった。遠征とはこのことなのである。特にどこかに遊びに行ったりするでもなく、ひたすら炎天下の中偵察を行うのだ。


 何が嬉しくてそんなことをしなきゃならないのか。僕にはさっぱりと理解できなかった。それにちと先輩はため息一つと同時に答えようとして、すぐにその唇がつり上がっていく。


 「……なるほど」

 「先輩?」


 良家のお嬢さんから悪ガキに変身した先輩に、僕は嫌な予感を感じ始めていた。だが、今更逃げることもできない。


 「ちょうど良い! 今回の謎解きはこれにしよう! つまり、何故探偵部がわざわざ野球部の支援をしているのか!」


 自慢げに無い胸を張る先輩に対し、僕の顔は勝手にジト目を作っていた。だが、まだ朝といっても過言では無い時間であり、ファミレス内に味方は存在しない。


 「んん、実に浪漫だな。後輩もそろそろ私からの試験には飽きてきた頃だろうし、そろそろ謎解きに挑戦しても良さそうだしな!」


 そう言うと、疲れ果てた僕を尻目にちと先輩は人目も気にせず愛用の葉巻に火をつけた。




 塚平学園。それが今回の行き先である。最寄り駅である塚平駅を出てから大通りをまっすぐに進むと、目的地である。湘南らしく防風林の向こうには青い海が広がっており、ドライブするには最高のロケーションだろう。


 現に、始まりを告げた夏を満喫する若者達の声が聞こえてくる。


 ……虚しい。どうせなら、海で先輩と遊びたかった……。


 残念なことに、僕の行き先は青い海の手前にある茶色いグラウンドだ。内心に押しとどめるためにため息を吐く。だが、当のちと先輩は華麗にそれを無視すると、高校隣の公園で着々と観察の準備を始めていた。


 「依頼人からの要望では、相手のエースである伊藤の偵察を最優先と言われている。まずは彼が……」

 「あの……先輩。一つ良いですか?」

 「……? なんだ? スコアブックの書き方が分からなくなったのか?」


 日差し多少は和らぐ木陰にて、ちと先輩は着々と準備を進めていく。時刻は9時。今のところ、目標に動きは無い。だから僕はそれを確認せざるをえなかった。


 「今日って……練習あるんですか? あっても、この炎天下の中伊藤は投球するんですか?」


 疲れ顔の僕の素朴な疑問に対し、ちと先輩は自信満々に口を開く。


 「分からん……!」


 いっそ清々しいほどの、綺麗な笑顔だった。あまりにも美しい顔だったので、嫌な思い出はすべてそぎ落として、僕の思い出に刻まれるだろう。


 「今日駄目なら明日で、明日も駄目なら来週だな」


 その言葉に僕は覚悟を決めざるをえなかった。まったく、探偵部はれっきとした運動部だということを、今日ほど思い知らされた日はないよ。……といっても、まだ入部して3ヶ月程度だけど。


 炎天下の中、僕は思わず空を仰いでいた。早起きな蝉が鳴き始め、ついでに僕の汗も流れ始める。早くもクーラーの効いた室内が懐かしくなってきた。


 暑い夏は始まったばかりなのだ。




 僕の必死の祈りが通じたのか、無事塚平学園の野球部は練習を開始していた。公園の木陰は日差しを遮るのと同時に、絶好の隠れ場所を作り上げてくれている。なにより、野球部の練習を観察しているのは僕たちだけでもない。


 「来たぞ。あれが伊藤だな」

 「……でかいですね」


 マウンドの高さも相まって、その巨体が強調される。身長180㎝は超える巨体から突き出た太い腕が弓のようにしなると、綺麗なオーバースローを刻む。そこから繰り出される白球は速く、また重い。


 「……150㎞、でてるかもしれないな……」


 それを冷静に観察していたちと先輩がごちる。心地よいほどの白球が捕手のグラブを捕らえた音は、僕たち2人にも容易く聞き取ることができていた。その綺麗な逆回転のかかったストレートには、並々ならぬ球威が込められていることが分かる。しかもそれが見事なまでにストライクゾーンの隅を抉っていくのだから堪らない。


 残念だけど、立浜高校野球部の夏は伊藤の前に潰えることになりそうだった。残念、佐伯の夏はここで終わってしまった! ……あいつ、まだレギュラーじゃないけど。


 「ええっと。内角高め、ぎりぎりストライクっと。しかし、凄いですね伊藤は」

 「全くだ。うちも私立だけあってスポーツには予算が振り分けられているが、塚平学園には歯が立たないだろうな」


 目の前で伊藤が事も無げに、見事な投球を次々と披露していくのである。あのノビのあるストレートは決め球ですら無いのだ。ましてそこに変化球が加われば、手がつけられないだろう。もしかしたら、甲子園も目指せるかも知れない。


 「あ……あれ?」

 「ん? どうした、後輩?」


 クラッと来たと同時に、そこはかとない吐き気が湧き上がる。


 ……多分暑さのせいだ。これは日射病かなぁ。まぁ今日は真夏日なのだ。既にお昼時も過ぎつつあり、一日の中でもっと暑い時間に突入しているのである。ちと先輩と違って、僕に帽子はないし。


 「大丈夫か?」

 「す、すみません。ちょっと目眩がしただけです……」


 だが駄目だった。大丈夫だと頭を振ったのが悪かったのか、よろめいた僕は思わず大地に尻餅をついていた。


 眉をひそめたちと先輩が僕を助け起こすと、引っ張って木陰に連れて行く。情けないことに、僕にはそれにあらがう元気も残されていなかったのだ。


 「いかんな。まだ先は長いんだ。少し休むと良いさ」


 ……心なしか、体温も普段より高い気がするし、少しだけ気持ちも悪い。もはや間違いない。典型的な熱中症の症状だ。


 「うぅ。……こんなはずじゃ……」


 全く最悪だよ。これじゃあ、先輩に情けない姿を見せただけじゃないか。


 体調のせいか考えまで暗くなる。本格的にキツいかも。仕方ない。さっきまでの先輩を見習って探偵部の鞄を椅子代わりにして……あれ? そうだ。この鞄の中に飲み物入れてこなかったっけ?


 鋭い視線をマウンド上の投手に向けるちと先輩から隠れるように、バッグを開けてみる。良かった。見間違いじゃなかった。安堵した僕の視線の先には4つものペットボトルが確保されていたのだ。


 そのうちのスポーツドリンクを取ると、脇目も振らずに嚥下していく。はぁぁぁぁぁ。胃を通じて、ようやく体が冷やされて正常化していくようだ。


 「ん? これは……?」


 一息ついたところで、バッグの中に一冊のルーズリーフが混ざっているのを見つけた。どうやらなんてことは無い、ただの探偵部の名簿のようだ。部長であるちと先輩の名前を先頭に、何人かの見知らぬ名前が続いた後に僕の名前があり、その最後尾には


 「佐伯……隆史?」


 思わず目を丸くしてしまう。なんでここに佐伯の名前が書いてあるんだ。あいつは野球部の筈……。


 だが資料を取り出してみても、でかでかと「探偵部名簿」と書かれている。他に異常は無いし、後のページには探偵部の活動日誌が書かれているだけだ。もっとも、その大半が日付と天気と依頼無しの一言で終わっているのだけど。


 改めて「探偵部名簿」を見返してみると、それを見つけた。


 「如月穂乃花……って、確か佐伯が狙ってる野球部のマネジャーじゃ……? な、なんで探偵部に?」


 名簿に記された署名は全部で8つ。待てよ。記憶の片隅を思い返してみる。きっかけはそう、僕自身の名前だ。


 この筆跡は他の誰でもない、僕自身が書いたものだ。これを書いたのは僕が探偵部に入部した初日……。


 「これはっ!? そういうことなのか!?」


 同時に僕の脳裏をひらめきが駆け抜ける。謎は解けた。すべてはそういうことだったのだ。


 思わず偵察任務を放棄すると、僕は忠犬よろしく一目散にちと先輩の元へと馳せ参じていた。


 「先輩! 謎が解けましたよ!」

 「ん?」


 何故探偵部が野球部の仕事を肩代わりしているのか。その謎は解いてしまえば簡単なことなのだ!




 涼しくなった道をちと先輩と一緒に歩いて行く。先輩は柄にもなく上機嫌で鼻歌まで歌っている。そして僕はそれ以上にご機嫌だった。僕の思考は既に、本当に謎が解けるかどうかではなく、ご褒美に何が貰えるか、その一点にだけ集中しているのだ。


 再びドアベルを鳴らしてファミレスに入ると、我慢の限界を迎えた僕は冷たい風を浴びながら自信満々に成果を発表していた。


 「つまり、お金のため……ですね!? 僕たち探偵部が野球部の偵察を受け持っていたのは!?」


 だが、自信満々の僕とは対照的に、それを聞いたちと先輩は不敵な面構えのまま首を横に振った。


 「いーや。それは違うぞ後輩よ。私と野球部の間に金銭のやりとりは存在しない」


 嘯く彼女もまた、どこか楽しそうだった。無理も無いと思う。僕が入るまでの間、ちと先輩は一人で退屈していたのだろう。


 「だいたい、うちの野球部は部員が多いんだ。対して探偵部はたった2人だけ。わざわざ金を払ってまで探偵を雇う必要はあるまい?」


 楽しそうに、それでいて鋭い指摘を放つ。だが、僕には直ぐにわかった。これはフェイクだ。ちと先輩は僕を試しているのだ。


 僕は真っ正面からそれに受けて立つ。持ってきたばかりの飲み物の氷が溶けてグラスにぶつかり音を立てるのも気にならない。


 先手を取ったのはちと先輩である。


 「そもそも、あの熊にバレたら厄介だ。それに探偵部もお金には困ってないし、仮に足らないのなら私がポケットから出そう。野球部から金をせびる必要は……」

 「違いますよ」


 ますます先輩の笑みは深くなっていく。やっぱり、僕の推理はかなり正しいのだろう。凄い……! ドキドキが止まらない! これが謎を解くということか……!


 内心の高揚とは逆に、僕の顔は奇跡的なまでに冷静さを維持していた。だって、ちと先輩に情けないところはこれ以上見せられないのだから。


 「お金を貰うのは野球部からではなく、学校からですね?」

 「おいおい。幾ら私が理事の親戚だからといって……」

 「予算……です」


 途端、ちと先輩は花が咲いたように微笑みを浮かべていた。僕は一瞬だけそれに魅了されるものの、それすら興奮の糧にして続きを披露していく。


 「絡繰りはこうです。そもそも2人しか部員のいない探偵部の人数は部として成立する規定を満たしていない。にもかかわらず、こうして部活として認められているのは……」

 「私が立浜高校の理事である叔父さんに頼み込んだから……だな?」

 「違います。正解は、探偵部には8人もの部員がいるから、ですね」


 ここで初めてちと先輩の顔から笑いが消える。良いぞ。これで僕の合格は間違いなくなった。後はどれだけ得点を稼げるかだ。


 「ふふん! だが、我が探偵部に来る面子は私と君しかいないぞ?」

 「その通りです。しかし、確かに名簿には8人分の名前が残されていた……」


 そこで持ってきたメロンソーダをストローで啜ると、えいやっとばかりに覚悟を決めて正解を突きつけることにした。それが推理の結論なのだ。


 「つまり幽霊部員を獲得したんですね? 他の部を手伝う代わりに」


 ちと先輩は僕の言葉を聞くと、静かに瞳を閉じた。


 僕の推理ではそれこそが、探偵部が他の部を手伝う理由なのである。


 「他の部を手伝う代わりに、一部の部員を幽霊部員として探偵部に籍を置いて貰う。そうすることで探偵部は部としての存続と幽霊部員込みの予算を獲得でき、他の部は名義貸しによって一部の労働をタダで探偵部に外注できる。win-winの関係ですね」

 「付け加えるのなら、普段から他の大きな部と関係を持つことで、様々な情報を手に入れることもできるな」


 そして、それ故に探偵部はクマちゃん先生に目をつけられていたのだ。なにしろ、やっていることは黒では無いにしろ、白でもない。というか、見方によっては学校を騙して不正に予算を得ていると言えなくも無い。しかもちと先輩のバックには理事までいるのである。


 クマちゃん先生……結構良い先生だったんだ。今までネタ要因だと思ってました。ごめんなさい。


 それはともかく。


 多分だけど、探偵部と手を組んでいるのは野球部やサッカー部と言った人気のある部であり、彼らは書類上の部員数が一人や二人減った所でその予算に影響を受けないんだろう。


 当然、事の善し悪しなんて棚上げだ。喫煙すら見逃している僕に隙は無い。先輩が良ければ、それで良い。


 そこで改めて雅に笑う先輩を見つめる。そう。期待の籠もった査定の時間だ! 僕の目の前でちと先輩はドリンクバーのアイスティーをかき回しながら、神妙な顔つきを作っていた。


 「さて。今回の謎解きに対する君の点数だが……」

 「……はいっ」


 意地悪そうに笑った彼女に対し、僕は毅然と向き合う。今回は自信があるのだ。


 「ご褒美……有りだッ!!」

 「やったっ!」


 周囲のお客さんを配慮して小声で発表されたので、僕も普段よりも控えめに喜びを露わにする。されど控えめなのは声だけであり、気がつけば満面の笑みと共にガッツポーズまで作っていた。


 「よくやったな! これで後輩も立派な探偵部員だ!」

 「はいっ! これからも先輩にお供しますっ!」

 「それで、肝心のご褒美だが……何が欲しい?」

 「っえ?」

 

 まさかの言葉に、一瞬で僕の思考は静止していた。さっきまでの興奮なんてどこへやら。僕の脳内を駆け巡ったのは、あられもないピンク色な魅惑の世界だった。


 それを抑えるように緑色のメロンソーダを飲み干す。


 僕が欲しいのなんて、決まっているのだ。


 でも、それを口にするのは憚られる。なにしろ、まだ僕とちと先輩の仲がそれほど深まったとは言えない。……残念だけど。


 それに、ちと先輩もそのくらいは理解しているのだろう。


 「そ、その。僕が欲しいのは……」

 「うん! 遠慮するな! 何でも言いたまえ」


 どことなく挑発的な笑み。紅の引かれた唇の向こうには白い歯と、ピンク色の肉が見える。


 「その、先輩…………」

 「私…………の?」


 それに一瞬意識を奪われつつも、僕はどうにか正解……と思える返事を導き出していた。


 「……の、帽子が欲しいです…………」


 確か、その身軽さ故にコートと違ってバッグに畳まれて収納されていた、鹿撃帽が鞄にあったはずだ。このヘタレめ! と心のどこかが叫ぶのを黙殺し、帽子に視線を送る。


 「良かろう!」


 ちと先輩は豪快に笑うと、取り出したそれを僕の頭に被せてくれた。手ずから貰ったそれは、彼女の葉巻の香りをたっぷりと吸い込んでいる。


 改めて息を吸うまでもない。


 こうして、僕の初めての遠征は終わったのだ。


 ちょっとは前進したのかな?


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