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第二話 ダンジョン・コア

 誤字、脱字、文章の加筆修正をしました。

「ありませんね……」


 魔法や目視で部屋の中をくまなく探したのですが、この部屋には別の階層や出入口がありませんでした。

 僕が落ちてきた縦穴以外は。

 初級のレビテーションは一定の高さまでしか浮き上がれませんし、フライを使えれば出られるでしょうがフライは上級属性魔法で僕には使えません。

 その上、その手のスクロールも持ってきていません。

 これは困りました。


 其処で僕のお腹がぐうぅ~と鳴ったのです。

 そういえばダンジョンに入ってから何も食べていません。

 僕は部屋の中央にある、皮を剥がして筋肉剥き出しの首の無いオーガ・キングさんの体を見つめます。

 見ていると何だかとっても美味しそうに見えて涎が出てきます。


「オーガ・キングさんて食べれるのかなぁ~……」


 よし! 試しに焼いて食べてみよう!


 初級属性魔法のファイアで縦穴の所で火を起こし、オーガ・キングさんの肉を切り分け焼いていきます。

 ちなみに下味には塩と乾燥させた安物の香辛料の粉末を振りかけてます。


「頂きまーす! ムグムグ……うん! 美味しい!」


 オーガ・キングさん、貴方のお肉は無駄にはしません。 僕が美味しく頂きますから迷わず成仏して下さい。

 

 お腹が満腹になり一息ついた時、


「うん? 何か横に光るものが……」


 僕は火を消し、縦穴の中を調べに入りました。

 すると横にぽっかり穴が空いていて、その中には大人の拳大の大きさで、虹色に光る結晶が浮いていました。


「マナ・クリスタル……にしては色の光り方がおかしいし……。 ……これって、もしかしてダンジョン・コア?」


 ダンジョン・コアらしき物を僕は手に取りました。

 すると、大きな地響きと揺れが起きました。


「地震だ!」


 縦穴の壁土が崩れてきたので直ぐに穴からでます。

 穴か出た僕はその場に立っていられず部屋の床に尻もちをついてしまいました。

 数分すると地震は収まりました。


 僕は手に持っている結晶を見ます。

 色の光り方といい、これを取った時のダンジョンの地震といい、これは間違いなくダンジョン・コアです!


 さっきの地震は恐らくダンジョンが活動を停止した現象でしょう。

 深層部に在るダンジョン・コアを取ると地震が起きてダンジョンが停止するとアストラ魔法学園に在った魔石関係の書籍で読んだ事があります。

 ダンジョン・コアを取ると、そのダンジョンは魔力が濃いだけの場所になり、暫くしたら魔力が再び結晶化を始め再びダンジョンと化すとか何とか。

 で、魔力が溜まって再結晶化してダンジョン・コアに成るには大体、五年から十年の時間が必要とも書いてありましたね。


 ですが、問題は其処では無く此処にダンジョン・コアが在るという事です。

 すなわちこの場所がダンジョンの深層部だという事です。


 あ、ちなみにダンジョン・コアは別に取ってはいけない訳ではありません。

 むしろ取る事を推奨されています。


 その理由は魔力結晶の塊でもあるダンジョン・コアの影響が外の魔物にも作用していてダンジョン・コアが大きくなればなるほど魔物の数が増し、活動が活発になる上、危険度の高い魔物が生まれるからです。

 その為、ダンジョン・コアを取ってしまう事で迷宮の活動を停止させている間にダンジョンを崩すなり魔力溜まりを散らすなりして再びダンジョン化することを防ぎます。

 でないと世界はダンジョンだらけになって魔物の脅威に晒されてしまいますから。


 ただ、ダンジョン・コアは見つけにくい場所にあるので発見は困難ですが。

 この理由はダンジョンが魔物である故、生存本能で自分の弱点を隠しているのだという話です。


 と、こんな話をしている間に僕の置かれた状況は好転しました。

 何と縦穴の壁土が崩れて空間が開けたのです。


 これで漸くこの部屋から脱出できます。


 僕は開けた空間が危険でないか調べる為に初級属性魔法のライトを使って明かりを灯します。

 どうやら空間はかなり広いらしく先が見えんません。


 其処で空いた空間から顔を外に出して周辺を調べます。


「うわ! 高い!」


 下を見てみると高さ約十mでしょうか? 地面が見えます。


「ん? あれは……」


 よく見ると全高五m位の人型が倒れています。 あれは、有人型ゴウレム《レムス》!


 その傍では人がうつ伏せで倒れていました。


今日中にもう一話、ダンジョンから脱出する所まで更新します。

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