第一話 オーガ・キングさんカムバックしないで下さい
投稿が少し遅くなりました。
僕は威圧を発しながら近づいて来るオーガ・キングさんの前で生まれたての子鹿のようにプルプルと体を震えさせ、オーガ・キングさんを涙目になって上目遣いで見ながら視線を逸らさずバック・パックの中を漁ります。
オーガ・キングさんは僕の直ぐ目の前で止まります。
そして僕を卑下するように見下して嫌らしい顔付きで歯を剥き出しにして笑っています。
まるで僕を甚振るのを今から楽しみないじめっ子の目つきです。
僕の手があるスクロールに当たります。
それを確認する為に顔が俯きます。
「さて、巫山戯るのもこれ位にして真面目にやりましょう」
バック・パックを投げ捨てながらバック・ステプで僕はその場を退きます。
途端、ゴウッ!という風切音が聞こえました。
オーガ・キングさんが腕を素早く思い切り振り払ったのです。
スクロールを巻いていた紐を解き、魔法回路《魔法陣》が描かれた羊皮紙を広げ起動させます。
起動した魔法はを初級属性魔法の魔法刃、斥力魔法、振動魔法、上級付与魔法を複合させた超越級魔法に匹敵するものです。
そしてこの魔法を付与するのは僕の持っている剣術にも使える形をした長杖、木剣長杖。
それに纏わせます。
名付けて《カレーション・スライサー》万物を切り裂く刃と言う意味の魔法です。
これなら幾らオーガ・キングさんでも堪らないでしょう。
「では行きます」
素早くオーガ・キングさんの死角に回り込んで胴体を切る。
何の抵抗もなく横腹の半分を斬り裂いた。
「オアァァァアアアーーーーーー!!」
其処から一拍置いて絶叫を上げ、赤黒い血が吹き出る。
ですが直ぐに血が止まり胴体の肉が盛り上がり傷が塞がる。
間髪入れずに右の方足を切断します。
「グオォオオオォォォーーーーーーン!!」
再び絶叫を上げ、血飛沫が舞う。
体制を崩したオーガ・キングさんが倒れる。
しかし、倒れた状態で直ぐに片足を掴んで片足の切断面同士を合わせる。
忽ち片足が繋がり回復します。
「……カムバックしないで下さいよ」
どうやらオーガ・キングさんはトロルやヒュドラのように強力な再生能力があるようですね。
怒り心頭のオーガキングさんが突っ込んでくる。
僕の目にはまるでスローモーションのように動きが手に取るように見える。
「では、これならどうですか?」
僕はオーガ・キングさんの攻撃と同時――カウンターで首を切り落とせる位置に跳躍、首を狙って切りつける。
僕の足が床に着地した後、訪れる間と静寂。
オーガ・キングさんの首が切りつけた切断面から大量の血潮が吹き出し、オーガキングさんの首がその勢いで吹き飛ぶ。
ゴトリと首が床に落ちたと同時にドチャリとオーガ・キングさんの体が倒れ、血の海で痙攣していましたが暫くしたら動かなくなりました。
当然、僕はオーガ・キングさんの攻撃を見きって避けたので当たっていません。 無傷での勝利です。
しかし――
「取って置きのスクロールを使っちゃたけど、これからあのスクロール無しで戻れるかなぁ……」
とりあえず今は亡きオーガ・キングさんの骸を無駄にしない為にも剥ぎ取りというものを遣っておきましょうか。
僕はうろ覚えの知識で剥ぎ取りを行っていきます。
「おっ! これは中々大きくて高純度の魔石ですね。 さすがはオーガ・キングさん。 内蔵や肝、睾丸は薬に成るんですが、僕一人じゃ持って帰るのは無理ですし……今回は内蔵は諦めて、肝と睾丸を初級属性魔法のフリーズで冷やして魔石と皮と頭部とを一緒に持って帰りますか」
剥ぎ取った素材をバック・パクに用意して入れておいた頭陀袋に入れて終了。
この部屋を調べる事にした。
今日後二話分投稿したら暫く更新しません。




