第三話
すいません
今回は結構短いです
普段から短いのに・・・
今回はさらに短くなってしまいました
次回は長めに作ります。
レノールに着いたゲレンは呆然立ち尽くしていた。
「さ、さすが魔法都市……」
ゲレンの見ている先には宙を舞うスノーボードに似た乗り物、淵のない立体の電光掲示板、動く歩道、リアルタイムで変わり続ける地図等々いろいろな物があった。
「私も初めてここに来た時は驚いたわ」
「え、ほとんどの街にあるんじゃないの?」
驚いているゲレンにエルヴィナは笑いかけた。
「街によって色々と違うのよ。私が知っているなかにはこの街と正反対の街も在ったわ」
「へ~、意外だな。そんなに差がある世界なのか?ここは」
「ん~、まぁ、魔物とかいるから、技術が伝わりにくいせい。かな?」
続けてエルヴィナは聞いてきた。
「あなたがいた世界もこんなっだった?」
「い、いや、無いけど………ん?まてよ、似たようなのがあったっけ?」
「私に聞かないでよ……」
「ごめんごめん、つい疑問形になっちゃった」
そんな話をしている二人に一人の男が話しかけてきた。
「君たち、こんなところで何やっているんだい?」
男はこの街の警察らしい。
「いえ、初めて来た街ですので驚いてしまって……」
「あははは、君たちは初めてかい。いいところだよ、ここは」
「ええ、そう思います」
「じゃあ、こんな入口付近にいないで、観光でもしてきなさい。もうこんな目に遭うのは嫌だろう?」
そういうと男は去って行った。
急な事に混乱したゲレンはエルヴィナの対応にほっとした。このままゲレンが喋っていたらかなりややこしい事になっていただろう。
「サンキュ、助かった」
エルヴィナはニッと笑った。
「こういうの慣れとかないと色々大変だから、あんたも慣れるようにしなさい?」
「頑張ってみるよ」
「……で?あんたこれからどうすんの?」
これからのことを考えていなかったゲレンはどうしたいのかわからず、考え込んだ。
「……あんたまさか、何も考えていなかったの?」
考え込んだゲレンを見てエルヴィナは呆れた口調で言った。
「まぁ………うん、何も…」
弱々しく呟いたゲレンに重なるようにしてエルヴィナは大きなため息を吐いた。
「馬鹿でしょ…あんた」
何も言い返せず、ゲレンはただ笑っていた。
「とりあえず、どこか話せる場所に行きましょ、ここだとまた警察が来そうだから」
言うや否や歩き出したエルヴィナをゲレンは一泊遅れて追いかけた。
「なんかアテはあるの?」
エルヴィナは振り向かずに答えた。
「さっき言ったでしょ?前にここに来たことあるって」
「ああ…………」
「いいからついてきて」
ゲレンは速度を上げ、エルヴィナの横に並んだ。何か言おうかと思ったが、なにもいい話題が浮かばず結局無言のまま歩いて行った。