任務完了、これより帰還する
「……言い訳を聞こうか」
「想定通りだよ」
パンッ!
一発の銃声が響いた。
良也がバカ(会長)に向けて発砲したのだ。
「危ないね、何をするんだい?」
「……ちっ!」
しかし弾は当たらなかった。
「相変わらず、チートな力だな」
「会長だからね、このくらい当然さ」
このゲーム、会長が倒されれば負けなのだが、何故か会長には銃の類いが当たらない用で今撃った弾も、不自然に外れていた。
「まあいい、とりあえず任務は果たしたぜ」
「ご苦労様、一週間は休んでいいよ」
「そうか、そいつは朗報だが……次は何だ?」
俺は現在のステージのクリア条件を尋ねた。
ステージクリアの条件は会長にしか告げられないからだ。
ちなみに現在はステージ5であり。
ステージ1は意思統一
ステージ2は一ヶ月生き残ること
ステージ3は鬼五体の撃退
ステージ4はウルフ及びウルフのボスの全滅
ステージ5はまだこいつしか知らない。
「まあ、それについては君達に動いて貰うよ」
「成る程、いずれにしろその時話す……か」
良也はそういうと校長室を出た。
「さて、こいつはきついね」
良也が出た後そう呟いたのは会長の移川 渡 (うつしかわ、わたる)である。
彼が見つめる先には次のクリア条件が張られていた。
ドラゴンの討伐、もしくは捕獲。
「………彼らにできるか………」
不安を抱えながらも希望もあった。
攻撃魔法を解禁とする。
誘導兵器を支給する。
魔法、これがどれだけ力になるかが決め手となりそうだった。