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詩全集2

羽がない天子

作者: 那須茄子

白く細い足が

空の上でぶらぶら舞っていた

僕はそれが

あの子の暇つぶしで在ることを知っている

雲の波が海を思わせるその時

面影に隠れて見ていた僕の姿に

あの子は気付いたようで

舞が止まり

擦って出来た瞳の中の傷が

螺旋をうねれせて

こちらを見つめている


澄んだ月が

もう誰にも見れないように

中空という空と空の微妙な位置に腰を下ろす

まだ空は太陽が表立っているから

見えるとはいっても

薄らとあるだけ

紙に透かした程度の厚


かつてはあそこに天使がいたのだろうか

あれこれ考えても

今はあの子がいる

数日間で書きためたスケッチにもありのまま


白く細い足が

空の上でぶらぶら舞っていた

僕はそれが

あの子の暇つぶしで在ることを知っている



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