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file.7 なぜ、彼女は探偵事務所を訪れたのか

 前回のLostMemoryは、空の同級生の駿くんの姉 美香さんが失踪しており、カジノ"コロッセオ"にいることが判明。亮はゲームマスターと記憶を賭けた一騎討ちの勝負に見事打ち勝ち美香さんを救うこおができた。その後、サルガタナスのギフトと名乗る男が現れた。


 「さて、今日も本業頑張りますか。」ある日の正午、亮と幸太は昼食を食べ終わり探偵事務所を開けようと二階に上がりドアを開けようと鍵を回したがなぜかもう開いていた。泥棒か?と開けるとすると、

 「遅かったわね」事務所の中に一人の女性がデスクに座っていた。この街ではあまり見かけない美貌の亮達と同年代くらいの美女だった。っていや!そんなこと言ってる場合じゃないぞ普通に不法侵入じゃないか!亮が冷静に心で突っ込んで、幸太は「え、亮の知り合い?」尋ね「いや、私も知らない…どなたですか?」美女は「あたしの名前は山下ほのか、あなた達も知っているサルガタナスで科学者をやっていた者よ」「なにっ!!??」


 「なぜそんな奴がここに?なにが目的だ?」ほのかに距離を取りつつ質問をした。「安心して、サルガタナスは辞めたわ」「?どうして?」

「サルガタナスの創始者はあたしの父親で、石動要 父の仕事の手伝いをしていたの」「石動?名字が違うようだが…」「察しなさいよ」幸太が亮に「あーあ、察しろってさ空気読めないなお前」とボケ亮は「なんでだよ!私のせいか?」それを無視しほのかは「…あたしが幼い頃に離婚して私は母についていったわ、父は研究一筋で家族のことに全く関わらなかったの。それで、母は離婚して当然あたしもそんな父とは居たくなくて離れたわ」「…そうだったのか」

「大人になり、遺伝したのね、あたしも科学者として生きていた。そんなある日、たまたま父と街で再開しサルガタナスにスカウトされたわ。最初は断ったけど、もしかして昔築けなかった家族の絆がこれで構築出来るかもと一緒に働くことを選んだの。記憶に関する研究という名目で深くは真意を教えてもらわず手伝っていたの」「だけど、つい最近知ってしまったの父の本当の目的を」「目的?」

「SDM型腕時計で集めた記憶のデータを元に、人間を支配 管理することよ。この街、鴨市を実験場にして」

「なんてことを…」「…まじかよそれ」二人が動揺している間に、「あたしはそれを知りすぐに抜け出すことを考えたわ。だけど、警察に言っても信じてもらえない…だけどふと思い出したのサルガタナスの活動を邪魔する探偵のことを」「だからうちの探偵事務所にきたのか」

「そう、だから依頼したい。サルガタナスの 父の野望を止めて欲しい」ほのかは二人に頭を下げた。だが、「…いや、すぐには信用できない」亮はほのかの依頼を断り幸太は「意外だな、亮なら受けそうなのに」「信用するには材料が少ない。サルガタナスのスパイの可能性の方が高すぎる」

 「そうよね…」数秒の静寂が流れ、気まずくなった幸太が話題を変えようと口を開こうとすると、ピンポーン

事務所のチャイムが鳴り一人の女性が入ってきた。

「探偵事務所さんですよね?依頼を頼みたいんですが…なにか取り込み中でしたか?」「…いえいえ、依頼ですね?こちらへどうぞ」亮が椅子へ案内した。依頼人が座るのと入れ替りでほのかが事務所を出ていき亮は引き留めることはなかった。


 今回の依頼はこうだ。依頼人の飯塚唯さんは普段作家をしている。飯塚さんには交際している恋人でミュージシャンの山田海斗さんがいる。その山田さんが三ヶ月前から連絡が取れず家に行っても居なく探して欲しい。というものである。

 「飯塚唯さんってもしかして有名小説作家の…」「あ、まあ、大したことないですが…」「小説拝見したことがありますよ!とても良い作品が多いですよね」亮がさっきまでとは変わり少し興奮気味に話していた。「あ、すみません話を戻しますね。それでその恋人の写真かなにか分かるものはありますか?」「はい、これを」飯塚さんは写真手渡した。幸太が写真をみて「この人って、たしか」「なんだ幸太知っているのか?」「ああ、半年くらい前から人気になってきているバンドだな」

「はい」飯塚さんは頷き「でも、海斗がいなくなったことで活動中止になっています」「そうなんですね。いなくなったこと心当たりはありますか?」「いえ、特には…」すると飯塚さんの目からは大粒の涙が溢れ、泣き始めたのだ。「どうか!どうか海斗を探して欲しいです!よろしくお願いいたします」「この依頼、お任せください。この名探偵杉山亮に」


 「海斗と彼女の関係?いやー特に喧嘩してる感じもなかったっすよ、俺達が売れる前から応援しててくれて海斗のファンだったし、なあ?」「ああ、幸せそうにしてたよよく惚気話を聞かされてたよ。ったくあいつそんな彼女置いてどこ行きやがったんだよ」山田海斗さんの所属会社に行き同じメンバーの人に聞き込みをしている。(そうか、二人の仲は良好か…) 「山田さんがいなくなる心当たりはないですか?」「いやー特にないっすよこのバンドもやっと売れ始めてこれから!ってところですし」

(手がかりなしか…)「でも…」メンバーの一人が口を開いた。「海斗がいなくなるちょっと前に彼女の所属事務所の社長がうちの事務所にきて海斗と話してるところを見ましたよ 「本当ですか?ちなみにどんな内容でしたか?」「距離もあったし曖昧ですけど確か、―――」

 亮は事務所を出た。(さっきのメンバーの証言が正しいか聞きに行ってみるか)玄関を出たところで「…さて、何の用だ。尾行ならだいぶ下手くそだがな」物陰からほのかが出てきた。「どうしてもお願いしたくて…」「他を当たってくれ、それか自分でサルガタナスに戻って止めれば良いだろう」

 「そうですよ、ほのか。こっちに戻ってきなさい」二人の会話に割って入る第三者の声がした。ほのかの後ろから歩き近づいてくる二人の男がいた。「ギフト?」それはギフトともう一人、前にギフトと一緒にいたメガネの男が。「ギフト!ジーン!?なぜここに」「なぜっていなくなったあなたを連れ戻せとお父上から頼まれたんですよ」「父が?」ジーンはメガネの位置を直しほのかの手を掴み「さあ、帰りましょうおてんば娘の家出はこれで終わりですよ」ドスッジーンは腹部に強烈な痛みを伴った。「…正拳突き?」ほのかがジーンのお腹に正拳をお見舞いしていたのだ。「…ぐっおえっ!なにをする!」「セクハラよ!二度とあたしの前に現れるな!」「くそっ!ふざけたことをっ!」 「やめろ!二人とも」第二ラウンドが始まりそうな雰囲気にギフトの制止が入った。

 「ジーン、お前は女性の口説き方が下手なんだよ。もっと相手の目をみるんだ。独りよがりは嫌われるぞ?」

そう言いギフトはほのかの方を見た。「ジーンがすまないな、だがそう言うことだ。俺達のところへ戻ってこないか?」「嫌よ!あなた達父のやっていること本当に分かってるの!?絶対に戻らないわ!」

「わがままな!」ジーンが睨み付けが、「そうか、ならまた今度にしよう」「なっ!ギフト!あなたはなにを言ってるんだ!」「その気のない奴を連れていってもすぐにいなくなる。時間をかけて連れ戻そう、おれはいつでも待っているぞ。だが、長い間は無理だ。父親が待っているからな」そう言って二人は去っていった。「まったく!」起こったことをただ見ているしかなかった亮が「本当に逃げ出したんだな」「そう言ってるでしょ」最初に会った時と今の会話で嘘はついていなかった。「わかった、ちょっとは君を信用しよう」「ほんと!?やった!ヨロシクね!」


 「ええ、三ヶ月前に確かに山田君に会いに行きましたよ」場面は変わり、飯塚唯さんの所属事務所の社長堀田さんに事情を聞きに行っていた。「ちなみ何の用で?」「唯と別れてもらうためですよ。あんな柄の悪いバンドと交際していると唯のイメージが悪くなってしまうからね。でも、その言いつけを守って別れたので良いことです」そう言うことか、ならただ単に二人は別れたのか?でも居なくなる理由が見当たらないな…



ありがとうございました。

まさかのサルガタナスの科学者をしていた新キャラの山下ほのかが登場しましたね。それも気になりますが、どこに飯塚さんの恋人は行ってしまったんでしょうか?

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