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file.5 なぜ、お金を求め続けるのか

 前回のLostMemoryは、連続火災事件に同僚早川さん

が深く関わっているかもしれないと樋田さんから依頼があった。無事早川さんの悪事は防ぐことができたが、最後に仮面人間が現れた 一体何者なのか…


 キーンコーンカーンコーン どこか懐かしいような音色が敷地内に響き、子ども達の声と親御さん達の話し声が聞こえはじめた。

午後14時鴨市内の小学校に私は来ている。何故ここにいるかというと、今日は授業参観日だ。一応今は空の保護者として参加していて、今のチャイムで空のクラスの授業が終わったところである。学校側は私達の関係と空のことも理解してくれている。この授業が終われば下校になるので、空と一緒に帰ることにしたのだ。「おつかれ空!ちゃんと授業受けれていたな!」よしよしと頭を撫でた。空は少し口角が上げてくれた、私からしたら喜ばしいことである。学校から出ようとした時後ろから私たちを呼び止める声が聞こえた。

 「杉山さん?」「はい?」空と同じクラスの兼山さん親子であった。「杉山さんの家って探偵をなされているんですよね?」「そうですよ」

「ちょっと相談したいことがありまして…よろしいですか?」物々しい雰囲気が漂っていた。


 相談の内容はこうだ。兼山家は7人家族の大家族であり、空の同級生の駿くんには年の離れた姉の美香さんがいた。美香さんは家族のために大学の進学を諦め、高校卒業してすぐ働き家計を支えてくれていたそうだ。今から一ヶ月に急に大金を持ってくるようになり理由を尋ねても答えてくれなかった。そしてその二週間後から美香さんが行方不明になってしまったという。警察の人に捜索依頼を出しているが、未だに見つかっていなく心配でよければ一緒に探してほしいというものであった。

 「あの子は本当に良い子で…自分の将来より家族のために頑張ってくれるんです…」「なるほど、わかりました。今は猫探しくらいしかないので引き受けましょう」

「ありがとうございます!」

美香さんは普段は工場で働いているそうで、そこまではバスと徒歩で行ける距離である。そのルートを実際に歩き、「警察が探してもすぐに見つからないのなら別の地域に行ってしまったか、あるいは…」ぶつぶつ呟きながら歩いていると「亮ちゃんじゃない?なにやってるのさ調査中?」「トマトちゃん!」亮の目の前に現れたのは情報屋のトマトちゃんである。もう一人の情報屋のとっちゃんと違いネットワークを駆使し色々情報提供してくれるのだ。「ふーん、この子が一週間前からいなくなっちゃったのね」「そうなんだよ、ネットを使って探してみて欲しいな」「OK!やってみるよ」

 同日の夕方 「ふー、あまり手掛かりはなかったな」亮は事務所に戻り椅子に座って今日の集まった情報を幸太にまとめてもらっていた。「美香さんの通勤ルートとよく行きそうな所を聞いて聞きこみをして見かけた人はいたが、それは失踪する前のものばかりだ」「神隠しってか?」「にわかに信じられないがな…事件に巻き込まれている可能性もある」「その美香さんがいなくなる理由ってのはなにか思いつくか?」幸太がまとめながら亮に尋ねた。「うーん、家計を支えるのが苦になってとか好きな人ができて共にどこかに引っ越したとか?どれも根拠に欠けるがなー」「また明日以降の情報屋の情報に頼るしかないな」


 翌日の午前中、喫茶店にトマトちゃんが現れた。「おはようトマトちゃん、なにかわかったことはある?」「その子が見つかる手掛かりはまだだね、だけど、一つそこにいる可能性もないことはない」「なんだそれ、歯切れの悪い」「失踪関連で調べてたの、そしたらネットでちょっとした噂なんだけどねこの街に違法カジノがあるらしいんだ」「違法カジノ?」「そう、一攫千金を狙えるんだ」「それと、なんの関係が?」

「そのカジノはコンセプトがちょっと変わっていてね、大体は金持ちかギャンブル好きな奴らばっかりが行くんだけど、そこにはみるからにギャンブル興味ないだろって風貌の人がよく行くらしい」「本当か?もしかして美香さんもそこに?」「それはわからないが、可能性はあると思うよ」ニカっとトマトちゃんは笑った。「なるほど、調べてみる甲斐はあるねありがとう、これ情報料ね」トマトちゃんのポケットに折り畳まれたお金を入れた「毎度ありっ」「また分かったことあればよろしく頼むよ」

 同日の午後、「トマトちゃんに教えてもらったカジノへのルートと大まかな時間を頼りに張ってみるか」トマトちゃんが店を出る前に、「カジノの場所はわからないが必ず通る道があるそうだよ、それがここ」地図を取り出し印を付けてくれた。

印の付いた場所の付近は人通りが少なくちらほらとしか人が歩いる程度だ。しばらく待機していると、一人の女性が近くを通った。見覚えがあり写真をみると美香さんであった。「美香さんだ、カジノに行くのか?」気づかれないように建物の影に隠れながら尾行しようとした時、「かくれんぼか?おれも混ぜてくれよ」昔聞いたことのあるような野太い声が聞こえた。黒のコートの大男ともう一人メガネをかけている中肉中背の男が立っていた。空の両親をさらった奴だ!「おまえだな?おれの家族を何人も捕まえてるって探偵は。おまえ達からすると犯罪者だがな、おれからすると家族なんだよ」大男は拳を強く握り襲いかかろうとした。またあの時のようにやられてしまうのか!そう思った亮の前に「やめろ!」と大声を出し大男の進行を妨害する人影があった。「大丈夫か亮?」幸太であった、なぜここ?亮を心配し大丈夫と判断したあと、大男とメガネを睨み付ける「おまえは…」大男が呟き「まあ、目的は達成したし見逃してやろう」亮はハっとなり美香さんがいた方向をみると姿を見失ってしまっていた。

 大男達をみると姿はもう無くなっていた。

「いいんですか?奴らを見逃して」メガネが聞くと「ああ、それにあいつ昔どこがでみたことあるがなんだったかな」


 「ありがとう幸太」一気に緊張が解け地面に座り込んだ亮に「危ねーことするんじゃねえよ!おまえに何かあったらどうするんだよ!」幸太は怒りを露にした「ごめんな気を付けるよ」

「だが、手掛かりは見つけた。あとはどう美香さんに近づくか…」別日にもう一度あの場所に行くか?だがまた大男が来たらヤバイな…そうだ!

 別日「探偵!何度も何度も!俺たちはそんなに暇じゃないんだぞ!」刑事の桜木が来てくれた。「良いじゃないです、違法カジノがあるかもしれないんですって、そこを押さえれたらお手柄じゃないですか!」「ま、まぁな?」桜木を言いくるめてボディーガードをしてもらおう作戦だ私は暴力は好まない。

 前回と同じ場所で見張っていると美香さんの姿はみられなかったが、一人の男性が歩いていた。待ち合わせにしては不自然な位置でなにかを待っており「桜木さんあの人怪しいですよ、職質してきて!」「指図すんな!行くけど!」

 「すみません、少しお話良いですか?」桜木がその男性に話しかけた。男性は驚いた様子でたじろいでいた。

「お兄さん、今何してるんですか?」「ま、待ち合わせを…」「そうなんですか、ちなみにこの辺りで危ない事している場所があるって聞いたんですが知りませんか?」「え!?い、いや知りませんね」明らかに動揺していて何かを知っているようだ。多分客だろう「ボクはカジノのことなんて知らないですよ?」「いや、カジノなんて一言も言ってませんが…」「あ!」

「なにか知ってそうですね、もう少し詳しく聞かせてもらえませんか?」「っ!はい…」

結構簡単に居場所わかりそうだなこりゃ



ありがとうございました

今回は失踪した人探しでしたね。

さらに、空の両親がいなくなった原因であろう大男がついに現れました!それに新キャラのメガネも。この二人がストーリーにどう絡んでくるのか…

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