表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載一時中断中】並みいるイケメン達よりも、なぜか(しかも美少女に)モテる平凡男子  作者: 波瀾 紡
再び八坂 見音編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

74/83

【74:見音と弥生ちゃんの変化】

天河のライブの翌日のお話です

 翌日は朝から雲ひとつない快晴で、めちゃくちゃ気持ちのいい天気になった。


 昨日の楽屋でのやり取りで、見音みおんのことがすべて解決したわけではないけれど、それでも見音が明るく素直な自分を取り戻すための大きな第一歩になるに違いない。


 そのことを広志が黒田さんに電話で報告したら、黒田さんは涙声になって喜んで、何度も何度もありがとうございますと繰り返してた。


 一定の進捗しんちょくがあってよかったと、広志は爽やかな朝の空を見上げながら通学路を歩いた。




 広志が登校して教室に入ると、天河は既に来てた。凜と伊田さんも登校してたけど、見音と弥生ちゃんの姿はまだなかった。


「昨日はありがとう、天河」

「こちらこそ、来てくれて嬉しかったばい」


 近寄ってお互いに肩を叩きあう二人を、凜と伊田さんが驚いたような顔で眺めてる。広志が彼女たちに笑顔を送ると、凜も伊田さんも笑顔を返してくれた。


 昨日のライブに見音を呼んだことまでは凜と伊田さんには言ってあったし、多くを語らなくても、広志の笑顔を見るだけであの二人は理解してくれる。


 広志と天河が凄く仲良くなったこと。そしてライブ会場で、きっと見音に変化が現われたことなんかも、理解したんだろう。



 その時、突如教室がざわめいた。何が起きたのかと教室を見回すと、出入り口から教室に入って来た、二人の女の子が眼に入った。


 ロングヘアを黒髪に染めた長身の見音みおん

 ショートヘアを栗色に染めて、メガネを外したちっちゃい弥生ちゃん。


 その凸凹コンビのような二人が、仲良く談笑しながら教室に入ってきたもんだから、クラスの皆がざわめくのも当たり前だ。


 なぜあの二人が仲良しになってるのか?

 なぜ二人揃って、髪色なんかを変えたのか?


 でもいったい何が起きたのか、訊くに訊けなくて誰も二人に声をかけない。広志も驚いて、きょとんとしてしまった。周りからクラスメイトの声が聞こえる。


「八坂さん、人を寄せ付けないオーラが少し薄らいで、可愛くなったよな」

「中田さんも、結構可愛いじゃん」


 朝のホームルームが始まるまで、教室内は何か落ち着かない、ざわざわした雰囲気が続いた。




 昼休みになって、広志が弁当を手にして健太の席に近づくと、横から天河が声をかけてきた。


「なあ広志。今日はすっごくよか天気やけん、中庭の芝生んところで一緒に昼飯ば食わんか?」


 天河は手にしたパン屋の店名が入ったビニール袋を少し持ち上げて、広志に見せた。


 なるほど、それはいいアイデアだ。こんなに爽やかな天気の日はめったにない。屋外で昼ごはんを食べたら、さぞかし気持ちいいに違いない。


「ああ、そうしよう! 健太も行こうよ」

「おっ、いいねぇ。そうしよう!」


 そのまま教室を出て行くのかと思ったら、天河はなんと見音と弥生ちゃんにも同じように声をかける。二人とも笑顔で「いいよ」と答えてる。


(5人で中庭で昼ごはんか。大人数だなぁ)


 そう思ってると、天河は今度はさらに、凜と伊田さんにも声をかけてるじゃないか! 天河は、いったいどこまで昼ごはんの輪を広げるつもりなのか!?




 校舎と校舎の間にある中庭。そこには芝生のエリアがある。そこで昼食の弁当やパンを食べる生徒もまあまあ多い。


 そんな中でも、広志たち7人がぞろぞろと歩いてくる姿は、周りから見てもかなり目立ってる。


 芝生にいる他の生徒や、近くを歩いて通りがかる生徒たちの会話が聞こえてきた。



「おい、あれ見ろよ! すげーぞ!」

「なになに……? あっ、ホントだ! 三年生の世界三大美女が勢ぞろいしてるっ!」

「あんな光景は見たことがないぞ! みんなめっちゃ可愛ゆい~! もうキュン死するー」



 ──少し垂れ気味の大きな目と通った鼻筋の優しい顔つき。肩までの栗色のミドルヘアが風になびく正統派美少女の涼海すずみ りん

 身長は160センチと一般的な背の高さだけど、豊かな胸ときゅっとした腰のくびれはスタイル抜群。制服のブレザーを着ていても、そのスタイルの良さは三大美女の中でも群を抜いてる。


 ──少し赤っぽいショートヘアに、クリっとした大きくて綺麗な瞳が特徴の健康美少女、伊田いだ 天美あまみ

 にっこにこした笑顔が可愛さをさらに引き立ててる。153センチとやや小柄だけど、チェックのスカートから、スポーツで鍛えた健康的な足が伸びてるのがカッコいい。動きも一番軽やかで、跳ねるように歩いてる。


 ──威圧的なロングの金髪を黒髪に染めて、優しく清楚な雰囲気も出てきた。西欧とのハーフのような整った顔のモデル系美女、八坂やさか 見音みおん

 身長は167センチと、すらりとした長身モデル体型で手足が長くて美しい。歩き方もモデルのように綺麗だ。



 さすがに三大美女が制服姿で全員揃って歩く姿は圧巻だ。その姿を目にしたほぼ全員が、男も女も感嘆の声をあげたり、ため息をついてる。そして誰かが言った。


「あの三大美女を引き連れてる男を見ろよ!!」

「あっ、ホントだ! 三大美女を全員従えてるって、なんて凄い男だ!」


 周りの男たちのため息にも似た声が、広志たちの耳にも聞こえてきた。

次回は『八坂見音編』の最終話です。

お楽しみにっ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=335306559&s

=新連載のお知らせ=
双子なのに、性格も見た目も真逆な美少女姉妹は─→やっぱり僕に惚れている?』 【略称:真逆姉妹】
※結構王道なラブコメ。キュンとしてもらえたら嬉しいなぁ
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ