光の届く距離
掲載日:2019/05/17
いつも手の届きそうな距離に光があった。
暗闇を照らす光が目の前にあった。
だが、今は暗闇の中、丸まり続けることしかできない。
光を失った俺には、身動きの一つもとることができなかったからだ。
光を求め、立ち上がろうとしても体が動かない。
自分の体が思い通りに、動かないと不快感が募る。
すると、不安になってきて一人が怖くなった。
(一人にしないで! 誰か助けて!)
心の中の叫びは、誰にも届くことはない。
何故だろうかと考えることもあったが、その度に誰かに助けを求めている。
きっと、自分の心の弱さが招いたことなのだろう。
何をするにしても人に頼り、自分から動こうとはしない。
こんなに臆病な俺に、いつ光が差すのだろうか?
暗闇から出られない俺は、今だに光を求めている。
光の届く距離まで、辿り着くことが出来れば何か変わるのだろうか。




