第四話 ~女の怒りはとてつもなく恐ろしいようです~
「いやぁ、助かった助かった。あんたのおかげで俺の店が全焼しなくてすんだぜ」
「...もう、最悪ですよ」
カイトとレスティは先ほどの火事を収めはしたが、店内の大半の商品は燃えてしまい燃えカスとなってしまっていた
(藁をもつかむ気分で入っちゃったけど、こんなんじゃもうちぎれた藁を掴んだみたいなものじゃない!)
自分の選択が間違いだったと遅まきながら後悔するレスティであったが、目の前の青年は問いかけてくる
「で、今日はなんでも屋に何のようだ?見たところあんたはここじゃ見ない格好してるから他の国から来たみたいだが...大方、道に迷ったとかそんなところか?」
「それもあるんですけど...私、入国するための「というか、君案外かわいいな。いやぁ最近ここに来るのは爺や婆ばっかで彩ってもんがなくてだな...」通行証が、て、私の話聞いてます!?」
「え? ああ、もちろん聞いてるぞ! あれだろ、俺との祝儀をいつ挙げるのかって話だろ?」
「ちっっがいます! 何で私とあなたが結婚するようなはなしになってるんですか!?」
は? 本当に何言ってるのこの人!? 私本当はむちゃくちゃ怪しい店に入り込んじゃったんじゃない?
「わりぃわりぃ、冗談だよ。ちょっとからかっただけだ。あれだろ? 荷物ごと通行証も取られったって感じだろ?」
「そ、そうです! それでもしかしたらここに通行証とか売られてないかなぁと思って」
「なるほどね...でもあんた知ってるだろ?この国では通行証を偽造すること、また他人の物を使うのはご法度なんだぜ。しかも通行証がないんじゃ外に出ることもできないだろうしな」
「え!? そ、それじゃあ、私は国王会うこともないままここから出ることもできずに野垂れ死にするしかないんですか!?」
「あぁ...残念ながらそういうことになるな...」
「そ、そんなぁ」
レスティの表情には悲しみが浮かんでいた、村の皆や両親に別れを告げることなく死んでゆくことを想像すると自然に涙がでそうになる
「う...うぅ...」
「.....」
カイトは自分の向かいでなく少女を見てこう言った
「まぁ...普通に嘘だけどね」
「うぅ...て、は?」
「ふっつうに、ここの国民が偽装通行証や他人のもんを使うのは日常茶飯事だからな、警備のやつもいちいちそんなんで調べてたらきりがないってんで、罪に問われることもないんだ」
「....ぷるぷるぷる|(全身が怒りで震えている)」
「つまり、俺の店にもほらこのように...ぱっぱかぱーん!他人から奪った通行証ぉ~」
目の前の店主が頭上に私が欲している物(通行証)を掲げる。だが私は怒りを抑えることができず、私が唯一使える詠唱を唱え次のように言いました
「紅蓮の炎よ! 全てを燃やし尽くせ! ファイアー!」
「ぐぼあぁあぁあああっ!」
その時、通行証も燃えていく姿が見えましたが、後悔はないように思います
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