表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
すったもんだあって、勇者パーティーの最強剣士はなんでも屋になりました  作者: 麦とポップ
第一章 なんでも屋、はじめました
10/32

第九話 ~友の裏切り~

 シャロムの猛攻(質問攻め)からなんとか逃げ出したカイトはその後レスティと同じ馬車の荷台に乗り、馬車に揺られながら目的地であるルパスの森への到着を待っていた


「あ...あの...カイトさん、先ほどはありがとうございました。とてもスカッとしました」


「お?まさか俺に惚れたか? いいぜ、結婚しよう」


「そんなことは一言もいってません!」


「いってぇ! なんだよ...思いっきりぶん殴るこたねぇだろぉ」


 軽口を叩くカイトであったが、彼はレスティが先ほどより元気がないのが気になっていた


「どうした? さっきから妙にしょんぼりしてるけどよ」


「え? やっぱりそう見えますか?...そうですね、なんか先ほどの憲兵の人の言葉が気になっちゃってて...」


「お前の身体でお礼してもらおうかぁ~げひゃひゃひゃ! て言ってたところか?」


「なんでその部分をチョイスするんですか!? 違いますよ! その前に話してた剣を極めし者は勇者殺しの大罪人だ、ていうところですよ!」


「あたたた! わかった! わかったから人の足の小指を君の短剣で思いっきり殴るのやめて! 地味に痛いから!」


「私、カイトさんに聞きたいんですけど...カイトさんはあの人(剣を極め者)についてどう思いますか? 彼が一つの村を壊滅させ、勇者を殺したというのは確かに事実として語られています。でも、私はそんなことをする人が一人残った赤ん坊をわざわざ助けるなんて思えないんです!」


「...そうだなぁ、ま、これは俺の見解だが...そいつは自分の正しいと思った道を突き進んだだけのことだと思うぜ。あんただって自分が絶対の信頼を置いていたやつが突然自分の目の前で何の罪もない人々を殺し始めたら、そりゃあ阻止しようとするだろ」


「へ?それって一体どういうことなんですか!?」


「まぁ、確かに殺しちまうまではなかったのかもしれないがな(ボソッ)」


「え?今なんて言ったんですかカイトさん?ちゃんと詳しく教え「おい!もうルパスの森に到着したぞ!早く降りてこい!」」


 レスティの言葉は憲兵からの声にかき消され結局、カイトの言葉の真意はわからずじまいであった

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ