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東方神隠録  作者: 赤羽ころろ
日常の終わり、非日常の始まり編
3/9

家さがし。

この小説は東方プロジェクトの二次創作でありYouTubeにてゲーム実況をしているNikolachannelの「ガンダムバトルオペレーションNikola小隊奮戦記」のプロローグに当たる作品です。これを読んで動画に興味を持ってくれた方がいたら幸いです。


前回までのあらすじ


幻想郷に来てしまった高校生・赤羽ころろとその幼馴染達。博麗霊夢と霧雨魔理沙から幻想郷について教えてもらい元の世界に戻る方法が見つかるまで幻想郷で生活することを決める。最初に生活するための家を探すことに・・・・・・?

「家さがしか・・・・・・」

 ころろは天井を見上げてつぶやいた。

 ここに、幻想郷に来て三日が経った。家が見つかるまではころろ達の面倒を見てくれると言ってくれたので甘えさせてもらうことにした。

 普段ならころろも断るのだが右も左もわからぬ場所で一から生活しようとするのは難がある。

「五人で住む家なんてあまりないですよねー」

 アルも天井を見上げてつぶやく。

「ねえ魔理沙ーここらへんにいい家無いの?」

「うーんそうだなーあそことかどうだろ」


 みあげた家は3LDKの一軒家。幻想郷には洋風の建物というと紅魔館や魔理沙のうちなどである。つまりあまり浸透してないのだ。

「3LDKか・・・・・」

 うーんとみんな考え込む中、魔理沙は

「なあ3LDKってなんだ?」

「LDKはリビング、ダイニングキッチンの略。3は部屋の数」

「ふーん今の日本はそんな表し方するのか」

 ほうほうと納得する魔理沙をおいといてころろは

「狭いよな」とみんなに聞くと「うん」と満場一致で賛成された。


「だがよー5人で住める家なんてなかなかないぜ?」

「ねえ魔理沙、幻想郷でそういうの詳しい人居ないの?」

「うーん家に詳しい奴はいないけど幻想郷の情報やなら居るぞ」


「家ですか? そうですねぇ」

 手に持った鉛筆で頭をかきながら射命丸文は言った。

「お前なら何か知ってると思ってさ」

「おおぉ!魔理沙さんが私を頼ってくれている!? これほどうれすぃぃことは無い!」

 メンドクサイ・・・・・・とその場の全員が思った。

 射命丸文、幻想郷の妖怪の山に住む鴉天狗。ブン屋で「文々。新聞」を発行している。生真面目で融通が利かない。強い者の前では礼儀正しいが、自分が弱いとみなしたものには強気に出る。

 が、取材相手には常に礼儀正しい。頭脳明晰で非交戦的。思考能力は非常に高く人の何倍もの速さで考えをめぐらしている。らしいが今の彼女はそうは見えない。

「あ、じゃああそこなんてどうでしょう?」


「ほーまた豪邸で・・・・・・」

 見上げた邸宅は豪華な洋風装飾が施されている。

「すごいいいところですねここ! 湖もあってキレイ! ねえ魔理沙!」

「う、ああ・・・・・・」

 魔理沙は少し困惑していた。

「? 魔理沙どうした?」

 ころろは魔理沙が何かおかしいので聞いてみた。

「いや・・・・・・文、ここってさ・・・・・・」「はい、幻想郷一の大豪邸、紅魔館です!」

 紅魔館、吸血鬼レミリア・スカーレットの邸宅。魔理沙から聞いた話によると人間のメイド長、十六夜咲夜が仕切る多数のメイドがいるらしい。

「紅魔館ってあのオチビさん達がいるっていう・・・・・・」

「あら? あなたも十分チビじゃなくて?」

 紅き豪邸から姿を現したのはまだ七、八歳の幼女。羽が生えてはいるが。

「ああ、レミリアちょっと見させてもらってるぞ」

「ええ、いいわよ魔理沙。なんならそこのゴーグルの子たち住まわせてやってもいいわよ?」

 レミリアは薄く笑っていった。

「本当か!?」

 ころろは声を上げて喜んだ。

「執事とメイドとして仕えるならね」

 自分たちの執事姿やメイド姿を想像して一度は承諾しかけるもレミリアや咲夜のスパルタぶりを想像してみんなの顔から血の気が引いていき、

「やっぱ嫌!」

 と全力で拒否った。

「あら、私たち優しくてよ?」「信用できませんよ! 笑ってるし!」

 そこへ「あ、魔理沙だ!」と七色に光る大きな翼を広げて豪邸から出てくる幼女がいた。

「ようフラン! 邪魔してるぜ」

 幼女はレミリアと違い見た目通り幼い無邪気な少女だった。これにラッキーとにょろがとっさに反応する。

「ふむ、俺の中ではありだな」「いやラッキーそれは時期尚早というものだぞ。おれはやはりレミリア様推しだ」

 くだらない議論の末にょろは、

「レミリア様! オレ、ここで週三日で働いていいでしょうか!?」

「ええ、いいわよ。咲夜に言っておくわ。あなた何か得意なことある?」

「はっ! 車と戦闘機に詳しいであります!」

「ふむ、なにも役に立たないわね。まあいいわ。あなた色々と物知りそうだし。家が決まったら来なさい。そうしたらちゃんと給料あげるから」

 とにょろは早速幻想郷での仕事を見つけてしまった。

「おい、にょろ今日は仕事探しじゃなくて家さがしだぞ?」

「いいじゃないか! 後でどうせ探すことになるんだ!あっちは副業で頑張るさ!」

 目を輝かせてにょろは言った。

「ねえ魔理沙ちょっと遊ぼうよ!」

「ん? しょうがないなー。よし、分かった。いいぜ! 文、そいつら頼むわ」

「ほぇっ!?ちょっとぉ魔理沙さん!」と呼びかけたがもう魔理沙はフランと二人だけの世界に入っていた。

「遊びだからって手加減はしないぜ?」「そうそう、そうじゃなくっちゃ!」

 家を壊さない程度にねとレミリアは少し注意しただけで紅茶をすすり始めた。

「あーもうこれはダメですね~・・・・・・しょうがないですねぇ私が案内しましょうか」

 その頃もうすでに上空では鮮やかな火花が散っていた。


「いっそのこと家建てたらどうです」

 文は少し眠そうにあくびをしながら言った。

「いや、家建てるって半年はかかるぞ・・・・・・」

「何言ってんですかにょろさん! ここは幻想郷ですよ? 家なんて建築魔法でちょちょいのチョイですよ!」

 確かにそうだ。こちらの常識はあちらの非常識、つまりころろ達がいた現世では無理、不可能と言われていることが幻想郷では有り得る。

「それは最終手段だな。文、とりあえず残ってる物件全部見せてくれるか?」

「そうですか。わかりました。じゃあ行きましょ」

 それからころろ達と文は幻想郷の残りの物件を回ったがやはりめぼしい物件は無かった。

「やっぱ建てるしかないかねぇ」

「じゃあラッキーどうやって材料調達するの?」

「アル、お前バカだなー。そりゃ木を切ったりして・・・・・・ってありゃ?」

 そこでラッキーはあることに気付いた。

「俺ら道具ないじゃん」

 そう何もない。あるのはゲーム機と洋服、その他日常品のみ。トライが簡易的な工具セットを持ってはいたがやはり家を建てれるような道具は無かった。

「馬鹿なのはアンタでしょ?」

「うるせぇな・・・・・・て、ころろ何やってんだ?」

 ラッキーが見るところろは大きな紙に何やら書いていた。

「家の設計図」

「だから道具は無いって・・・・・・!?」

「一から作るんじゃねぇよ今、目の前に建ってる家をこれから徐々に改築するんだ」

 ころろ達の目の前に建っている物件、その家は見てきたもの中でまだましだった家。3LDKだが庭付きでキッチンも割と最新。らしい。

「増築ですか~考えましたねぇ。」

「ああ、にょろとアルは紅魔館と博麗神社で預かってもらえそうだからこの家にはしばらく俺とラッキー、それとニワトリ一匹で住むよ」

「ニワトリ言うな」

 ころろの肩に乗ったトライが不満そうな顔をして言う。

「そのまま別に暮らすって選択はないのですか?」

「ないね、まったく知らない土地で一人にさせるなんてできないさ。それが俺の意志だ」

「・・・・・・そうですか。それではですねこの家の購入代として大体こんくらい・・・・・・」

 ぱちぱちっとどこからか取り出したそろばんで文はうふふっと笑いながら計算を始め、

「このくらいいただきます!」

「ッい、一千万んんんんん!?」

 そのそろばんにはたった一つだけ珠がはじかれたおり、文は一の位を示す場所に指を置いていた。

「いやいや、こんなボロ家でそんなするか!? ぼったくりだろ!」

「いえいえ、あなたたちがいた世界とは物価がちがうんですよ物価が!」

 そしてころろは渋々承諾書にサインをした。「赤羽ころろ」と。

どうもみなさんNikolaのKはころろのK、ころろでございます。第三話いかがだったでしょうか?この小説のコンセプトはとにかく「日常」となっております。なので魔法に頼らず既存の家を増築するという手段に出ました。実は私自身の実家が幻想郷に似たところでして人はあまり住んでないわ近くに神社はあるわでかなり幻想郷をイメージしてかけています。さて次回のお話ですが・・・・・・ずばり職/食探しでございます。生きるための寝床は確保したので次は家の代金を稼ぐための職と生きていくための食を探すことになります。いい仕事は見つかるのでしょうか・・・・・・?幻想郷にも職業安定所あればいいのに・・・・・・それでは次回も行くぜ!大奮戦!

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