2:それでも俺は悪くない
そもそも何故俺がこんな仕打ちを受けなければならないのだ。こう言っては何だが、俺のスペックは決して低くない。いや、むしろ高い…はずである。
国内私大文系・偏差値ナンバー1、帝応大学法学部法律学科に在学。成績は「優」が7割。TOEICは800点オーバー。その他の資格も普通運転免許はもちろんのこと、簿記1級、危険物取扱者、知的財産技能管理士、小型船舶、その他、カラーコーディネーターにいたるまで各種様々な資格を在学中に取得。
素晴らしきかな我がスペック、まさに「俺のスペックは世界いちぃぃ~~」である。まあ、あえて短所をあげるならば…(いやあ、俺ってばすごい謙虚)在学中にサークル・ゼミ活動などを一切やらずに、まともな友人が一人も出来なかったこと、これぐらいである。
もちろん、正直者な俺はこの事を面接でもちゃんと話した!もうきちんと話した。
例えばこんな感じで、だ。
「なるほど、大山君は学校や資格の勉強を頑張っていたんだね」
「はい、学生の本分は勉強ですから、もちろんです(えっへん)」
「なるほどなるほど、それでは、勉強以外に、例えば誰か友人達とは普段どんな活動を…」
「いませんでした」
「えっ?(面接官)」
「えっ?(俺)」
「いやあ……でも何かあるでしょ?その……皆で何かを成し遂げた経験とか…」
「いえ、ありません」
「あっ…(お察し)」
「いや、少し追加で説明させてください。はたして皆で何かをやるという行為は、それだけで褒められるものなのでしょうか。答えは否です。そもそも、人間の評価は全て結果で求められるべきだと私は考えます。皆で何かを成し遂げたその結果が認められ、評価されるのはわかります。しかし、その“皆で何かをした”という事それだけが褒めそやされる昨今の就職活動はいかがなものなのでしょうか。極論を言えば人間は皆孤独、友達などいらない、偉い人にはそれがわからんのです。我が愛する孤独は死んだ。なぜだーーー!?」
「はい、もう結構でーす(棒)」
「ちがーう、そこは“坊やだからさ”だろうが!」
「あーん!(イラッ☆)」
「ひぃ!(ヤバッ☆)」
(以上、大山劇場就職面接篇~座して死を待て~より抜粋)




