14:ニート爆誕
あのいかれた宝探しから半年がたち、気が付けば季節は春になっていた。
結論から言うと、あの一件により俺と馬込は大学を退学になった。ファイヤーである、クビである。何を言っているのかわからないよな、うん、俺も今だに実感がない。そんな大学内でちょっとお痛しただけで退学になるわけねーだろwww情弱おつwwww。
ところがどっこい、クビになったのだった。てへぺろ。
別に冷蔵庫に入った姿をネットにアップしたわけでもないのにクビである。別に線路に侵入し、「事故なう」とかつぶやいたわけでもないのに退学である。
どうやら、我が大学の中で「福園先生」という存在は、俺の想像以上に尊いものだったようだ。想像以上に創造主だった、学園内の神であったのだ。そして俺は紙きれ一枚の宣告により、その神が統べる楽園を追放されたのだった。
同じくパンドラの箱をあけ楽園を追放されたアダム先輩とイヴ先輩には最後に「希望」という素敵な贈り物があったらしいが、現実には「絶望」しか残っていないようだ。ソースは俺。
初めこそ、これはすべて馬込の計画で、俺は無実だということを必死に訴えたが、大学の上層部は聞く耳を一切持たず、むしろ潔くないとさらに怒りのボルテージをあげるだけであった。
では、こんな状態に俺を巻き込んだ馬込はどうしたのか、実は俺もまったくわからないでいた。職員に連行された時から「別々に話を聞くから」と引き離され、それっきり。
もちろん、この事件直後も退学が正式に決まった後も、「このくそ野郎が!」という憎しみを込め奴の電話をならし続けた。しかし、奴はついぞ電話に出ることはなかった。
正確には、一度だけ留守番電話につながった時はあった。それは俺から奴への666回目の発信時に繋がった電話だった。
トゥルトゥル
「はい、馬込です」
「おいこらてめぇ何かんがえとるんじゃわれあふじおこltgyふじこlp;」
「ただいま留守にしております、ぴーという発信音のあとに、メッセージを
どうぞ。ぴー…………うっそでーーーーーす!」
この時、俺はあいつには何を言っても無駄だということを悟り、あいつを探すことをあきらめたのだった。というより、現実的にそんな事を気にしてる場合ではなかった。
大学四年、就職も決まらず万事休すという状態に追い打ちをかけるように決まった退学。最終学歴、大学中退。就職浪人、大学院進学という逃げ道を絶たれたうえ、マイナス状態となった俺に職が決まるわけもなく、しだいに就職活動へのやる気も失せ、気が付けば俺は一日ただ何もしない、引きこもりのニートになっていた。




