部屋を探しに
料理を食べ終わってしばらくして俺は一人で廊下を歩いていた。自分の部屋を探すためである。
部屋を出るとき一つだけ注意された、この魔王城は五階建てらしいのだが、五階は魔眼の能力を測定した部屋とか重要な施設があるから使ってはいけないのだそうだ。
ここに住むルールは簡単。もめたら話し合いまたは双方の了解があれば決闘で決める、絶対的に部屋は早い者勝ち、五階には住まない、位らしい。もちろん部屋の交渉はしていいが部屋主が優先で断ったら後から来た人はあきらめなければならない。
特に二つ目は魔王が後から来ても絶対に守られる、と言うか魔王の部屋は五階だから端からそんな事は想定する意味もないだろう。
そんな感じで四階に下りて探索している。歩いていると曲がり角が見えた、ここは城の端っこなのだろうか。そのまま歩いていった。
で曲がった先には人がいた。こっちを見て訝しげな顔をしたかと思うとすぐに何か思い出したようだ。そして話しかけてきた。
「お前が魔王様が言ってた人間か、人間を見るのは久しぶりだ」
「そうなんだ、あっ俺は尾本宗義って言うんだトムって呼んでくれ」
「そうかトムか、俺はアーロン。元人間の魔法系に特化した魔人だ」
「そうなんだ、どんな魔法が得意なんだ」
「自分を中心とした広範囲殲滅魔法だ。もちろん自分は効果範囲外だ」
「えっそれって事はもしかして単身で敵陣に突っ込んでいってそこで魔法発動しなきゃいけないの、魔法使いなのに」
「そうだ、でも皆そんな事は分かってるから突撃させてくれない」
「それってもしかして人間だった頃からですか」
「少し昔話をしよう。俺が人間だった頃ももちろん俺は自分を中心とした広範囲殲滅魔法しか使えなかった。俺が生まれたのは小さな村だった。俺に魔法の才能があると分かって村中狂喜乱舞さ、でも俺が都会で少し修行してさっきのとおりの魔法しか使えないと成るとすぐに俺は村に帰された。それからしばらくして村を大量の魔物が襲撃したもちろん一瞬で柵は破られ村の中に魔物が侵入した。村人も少しは抵抗したがもとより小さな村だったのでそんなの誤差の範囲内だ。俺はすぐさま村で一番丈夫な建物の奥に避難した。しかしほかには誰もこなっかった。
そしてついに俺の前に魔物が来たとき俺はとっさに自分が使える魔法の中でもっとも強い魔法を全力で放っていた。いったんそこで俺は気絶した。次起きたときには俺はもう魔人だった。運良くか悪くかは分からないがたぶん魔物の群れの中に魔法に弱い高位の魔物がいたんだろう。起きて周りを見回すとほとんど更地だった。それからしばらく旅をしてその途中に魔王様たちの組織の人にあったんだよ」
「いったいどんぐらい前の話なんだ」
「さあ、どうでもいいから覚えてねえわ。それより聞いてくれよ、都会のほかの弟子とか師匠とか追い返されて帰ってきた村での俺への仕打ち、旅先での魔人差別。まったくむかつくぜ。そんなんだしやたらと群れるし。だから人間の存在強度はひけぇんだよ。むしろ下がってねぇか」
群れて下がるのは存在強度ではなく人間強度だ!って言ってもわからんだろうしな。
「確かにそうも思いますけど逆かもしれないぜ、弱いから群れる人間の中で群れないやつだけが魔人になれるんだと思うぜ」
「フッ、そうかもな、そういえばこんなところで何してんだ」
「あっ、そうだ部屋探してんだった」
「それなら俺の部屋の隣の部屋が空いてたはずだ一度見に来たらどうだ」
「そうだな、いつでも部屋は変えて良いらしいし」
「じゃあ行こうかトム」
「おうよ、アーロン」
新キャラ登場




