表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/15

修学旅行「まとめ」

修学旅行が終わっての連休明け。

みんなぐったりしている。

「みんなぁ、疲れてるのはわかるけど

もう3日も休んだんだから元気出せよぉ」

先生だ。白髪で男の小岩先生。

しかし、先生の言葉なんか頭に入っているわけがない。

昼休みにはほとんどの人が元気だったが、

5,6時限目の修学旅行のまとめの時間は、

もっと元気だった。


「わーたーしーは、ぎーんーかーくーじ」

「利佳ちゃん、声に出さなくていいんだよ」

「え、しゃべってた?」

「あんた、バカじゃないの?」

「うーん」

利佳子は、悩んだように首をかしげている。

しかし、気づけばもう感想作文を書き続けていた。

「俺は金閣寺とか行かなくて良かったな」

「もう、いまさらそんなこと言うなっ」

「だって、前に言ったことあるもん」

「あんた、それ行く前にも言ってなかった?」

四猫と馬田が口喧嘩を始めた。

それを、利佳子が仲介した。

「まぁまぁ、四猫は金があるから…」

「…………」

班のみんなの空気が固まった。

大熊「下ネタ」

四猫「…」

「ちっ、違う…。よ、四猫の頭に金閣寺が…」

本当は、『四猫の頭に金閣寺があるから

行く必要はなかったかもね、でも

おわったから変なこというな』と

言おうとしたのだが、言葉が足りず

また変な誤解を招いてしまった。

(何をかくそう―隠すことはできないが―、

四猫はつむじからはげている。

まるで河童(かっぱ)のようだ。

実際、あだなは河童。

暑い日には、『水がないとひからびる』とか、

『河童寿司おごれ』とかからかわれている。

だから利佳子は、頭に金閣寺があると言いたかったのだ。)

そして、利佳子はまたしばらく落ち込んでいるのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ