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体育大会「本番その2」
午前の部プログラム11番全校女子の団体、
棒引きが始まった。
青団は、練習ではいつも1番だった。
しかし、本番はわからない。
「よーい、バン」
ピストルがなってから皆勢いよく飛び出した。
利佳子は走って棒のところまでいくと、
引っ張り合うことなく自分の陣地に運んでしまった。
「先輩、速ーい」
青団1年の柔道部古永ここねだ。
利佳子は人気者だった。
実際、この体育大会だけで
たくさんの1年の後輩に好かれ始めた。
「キャー、先輩手加減してくださいよ!」
「赤ー、利佳子先輩が来たぞー」
利佳子はさすがに恥ずかしくて叫んだ。
「うるさい、やめれい!」
「キャハハハハ」
結局、女子団体は青団の優勝だった。
これで、だいぶ点数の巻き返しができた。
4位から2位に浮上した。