唯一愛した貴方
掲載日:2026/09/21
貴方、私は幸せでした。
お見合いだし、恋愛じゃないし、
我慢したし、いつも不平ばかりでした。
でも今朝貴方が逝って、娘の彩芽が、
すぐ警察と救急に電話して、
事件性はなく、貴方は安らかに終えた。
浮気ばかりしたし、たいして家族サービスも
しない昔のひとで、敬也、陽毬、彩芽は、
貴方より、私を慕っていたし、
私にしか忠告しなかった。
ぶすっとした貴方をただ受け流す家族。
貴方は彩芽が家族と暮らしたいと言ったら、
ああそうかとしか言わなかった。
ただ孫の美咲ちゃんと拓磨くんは、
おじいちゃんが好きでした。
私は厳しすぎかな。
全てがひと段落して、私はいつも飲まない
ペットボトルのお茶を啜ると、
なんだか泣きたいわけでもないのに、
涙が止まりません。
さっきから、彩芽が背中を摩ってくれる。
私は貴女の妻だし、これからも妻です。
敬也の長男、傑には、2歳の息子がいて、
ひいおじいさんにもなれましたね。
ただ古い昔のいわゆる裕福な私たちは、
貴方のおかげで、なんだか真っ直ぐです。
貴方の命日が今日だから、
私は敬老の日をスペシャルに思うわ。
最期まで愛してます。




