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終わったころには使者の軍勢は5000人を超えていた。


このグールの集団を置いていくことは当然できないので、キリヤマ氏に「安全です。兵力になります」と口説いて、平園近くまで連れて帰ることを許可されたが、街には入れられない、と言われた。


心臓の呪物で召喚する存在は、神話じみた技が多くて、携挙、復活、みたいに、内容まで神話に似た技だった。


帰りはわたしはキリヤマ氏の兵団から離れて帰らされた。

従者たちが引っ張る馬車の中、私はもう半目で疲れ切って扉に身を預けた。

「ゾンビ兵作ったの久しぶりですね。あの時は50人程度でしたが。今回は、数がすごい」


私はだるさと眠気に耐えながら言う。


「たぶん召喚の呪物を使うと具合悪くなるんだと思う。すごい命を吸われるの。もうあと数年は使わない」


ムラキが言う。


「ゾンビたちどうするんですか? 連れて帰っても、街の中には入れられませんよ」


「町から離れた森の手前に、野営地を作る。そこに駐留させながら、彼らが住まう建物も作る。あれらも飲食を必要とするから、食料や物資も手配する。死んでるだけで普通の人間と必要なものは変わらないと思って」



「以前のゾンビ兵も人と同じ暮らしをしてましたもんね。目は死んでましたが。あいつらどうなったんですか?」


「いまもそのままだよ。故国で暮らしてるはず」


ぞろぞろと後ろからついてくる負傷した死体の大群に、通る町々では驚くもの、逃げるもの、中には拝むものまでいた。


負傷しても時間がたてば損傷が少しづつ回復していくはずなので、治療は必要ない。



使者が人を殺せば、死者が蘇って使者になる。

この術の潜在的やばさを理解していれば、そうそう使おうという気にはならない。


「サダメ様もなんか目が死んでますよ」とムラキが笑って言う。


「いや、ほんと疲れた。寝る」


そして目を閉じると、体が寒くなって来て、静かに消え入るように眠りに入った。


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