パチパチの想い出。
今夜も暑い夜だなぁ〜とトラは思い、誰かが容器に入れてくれた、お水をピチャピチャと美味しそうに飲んで居たら、誰かがコチラに歩いて来る、トラはそっと身を屈めて歩いて来る人物を見た、2人組だ、1人は女性、1人は小さい男の子だ、男の子は手に小さなバケツを持っている。男の子はトラを見ると、一緒に来た女性に向かって(ママ!猫ちゃんが居るよ!)と、少し興奮した感じで言う、母親と見られる女性は(本当だ!猫ちゃん居るね!)と微笑んだ。男の子はトラの前にしゃがむと、母親に向かい(猫ちゃん触ってもいい?)と問い掛ける、母親は(猫ちゃんが怖がらないように、優しく触ってあげるんだよ、)と、男の子に答えた、男の子は、うん!と、うなずいて、トラの頭や背中を優しく撫でてくれた!。母親はその様子を見て、自分も男の子と一緒にトラを優しく撫でてくれた、トラは喉を「ゴロゴロ」と鳴らした!。男の子は持って来たバケツから何かを取り出して、それを母親に渡し、母親に向かい(水道でお水を入れて来るね!)と言い、目と鼻の先にある水道に水をくみに駆け出した、母親は(気をつけて)と、男の子に声を掛けた、男の子がバケツに水をくんで戻り、そのバケツを地面に置いた、すると母親は先程、男の子から受け取った、ある物を、男の子に返した、母親はポケットからライターと、お線香を取り出し、まずは、お線香にライターで火をつけてから、男の子が手にした「線香花火」に、火のついた、お線香で火を灯した・。すると線香花火は勢いよく「パチパチ」と火花をあげた!。母親は男の子に(猫ちゃんが熱いから、火花が猫ちゃんに当たらないように気をつけて!)と、言った。男の子はうなずく。線香花火はパチパチと火花をあげ、やがて消え、ストンと地面に落ちる。続けて線香花火に同じように火を灯す。パチパチ・火花があがる、やがて消える・それを何度も繰り返す、親子はそれを見て(綺麗だね!)と言う、すると母親が男の子に(あと何年、一緒に花火が出来るかな?)と、男の子に問うと、男の子は(100年!)と、元気良く母親に言った、母親をそれを聞いて・100年!と驚いたが、(そうだね・100年後も、一緒に花火をしようね!)と男の子に語りかけて・ニッコリと笑った。その様子をトラは静かに見てる。その間も線香花火には火が灯り・・パチパチと音をあげていた。