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カラン・コロン・の夜。

蒸し暑い夜の公園。トラはベンチの上で腹這いになり目をつぶってリラックスして居た、どこからか、テンポの良い曲が小さく聴こえて来る、お祭りかな?と、トラは思い、目をつぶったまま耳を澄ました。「カラン・コロン・」と言う音が聞こえる、トラの居るベンチに近付いて来る、そして音がベンチの前まで来て止んだ、人の気配・トラを見てるようだ?すると、ベンチの空いて居るスペースに「誰か」が、ゆっくりと腰掛けた、そこで、はじめてトラは目を開けて見た、トラの隣に座ったのは「浴衣姿の女性」だった、トラと目が合うと女性は(猫ちゃん・ごめんなさい・起こしちゃった?)と話かけて来た!、トラは身体を起こしてウーンっと伸びをして、また元の腹這いの姿勢に戻った、トラの様子を見た女性は微笑んだ!、そして、手に持った巾着袋から小さな扇子を取り出すと、それを広げて、トラに向かい(猫ちゃん今夜も暑いですね・コレで猫ちゃんに風を送らせて下さいね・)と言い、ゆっくりと扇子をあおぎトラに風を送ってくれる、ゆるやかな風がトラの顔や体に当たってくる、トラは心地良い気分で目をつぶって居る!。女性は(猫ちゃん涼しいですか?、今夜ね、大切な人と一緒に、お祭りに出掛けてて・さっきまで一緒だったんだけどね・些細な事で口論になってしまって・・)そう言うと、切ない表情になり、ため息をついた。数分後、トラは目を開け、おもむろに立ち上がり、ベンチからヒョイっと地面に降りた、そして、まだ聴こえている・テンポの良い曲の方向に歩き出した、女性はベンチに座りながらトラを見ている・トラは女性に振り返り「ニャニャ」と短く鳴いた!。女性はトラを見て少し驚き、何かを迷っている様子・。トラはまた少し歩き女性の方を振り向き「ニャニャ」と再度・鳴いた!、それを見た女性は何かを「決心」した顔になり・トラに向かって・うなずくと・来た道を足早に戻って行った。「カラン・コロン・」下駄の音が、しばらくトラの耳に響いていた。

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