ユレル時間。
夜の公園・トラは暑い季節は昼間は日の当たらない場所や涼しい場所で過ごして、夜になってから行動してるんだけどね、深夜の公園はとても静かだよ。突然、何かの音が聞こえてくる・トラが耳をピクリと澄ますと「キーキー」と何かが軋む音・、トラは(あっ!この音は・ブランコの音だ!)と分かったの、でも、こんな夜中に子供達が遊んでるのは変だな?とトラは思いつつ、ブランコのある場所にテクテクと歩いて行ったの、しばらくするとブランコが見えて来た、「キーキー」と言う金属音も大きく聴こえる、ブランコが揺れている・ブランコに座って居るのは大人の女性だった。トラは(何で女の人が・こんな時間に1人でブランコに乗ってるんだろう・・、まさか・幽霊・・)トラは怖くなり、そぅっと、女性に背を向けて、その場を離れようとした・その瞬間!・(猫ちゃん?)と・トラの事?を呼ぶ声がした!、トラが振り向くと、ブランコに乗って居た女性が漕ぐのを止め・トラの方を見てる、女性は(猫ちゃん!と呼びながら手招きしている。)。トラは(幽霊じゃなさそう・・)と少し安心した、トラはゆっくりと女性に近づいた、すると女性は隣の空いてるブランコを指差して、(猫ちゃんもブランコに乗りませんか?)とトラに問いかける、トラは女性の隣のブランコに「ピョン」と飛び乗り、板に座った、座る板の部分からトラの、お尻の部分が・だいぶハミ出てるが問題は無い。そのトラの様子を見た女性は笑って居る。女性はブランコを揺らしはじめる、そしてトラに聞こえる声で、(前にね、よく公園にブランコに乗りに来てたの、その頃は1人ではなかったんだけど・今もね、たまにブランコに乗りたいなぁ〜と思った時に、こうやって乗りに来るの、)と言うと切ない表情になった。
トラは夜空を見上げて(ニャン)と小さく鳴いた!。女性はブランコを漕ぐのを止めて、夜空を見上げる。そのままトラと女性は夜空を、しばらくの間、眺めていた。