表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/24

第7話 報酬と負債の均衡 〜それでも資産は歩みを止めない〜

「オルカ、昨日の討伐報酬、また減ってるぞ!」

朝の宿屋。ハイレが討伐記録を手に、慌ただしく駆け込んでくる。

「オーク討伐で資産200ベル、負債40ベル。ワイバーン討伐で資産500ベル、負債100ベル。……で、今月の合計は……税金と社会保障料でごっそり引かれて、手元に残るのは半分以下だってよ」


「これが可処分所得の現実か……」

俺は家計簿アプリをスクロールし、ため息をつく。

「働いても働いても、手取りが増えない……」


「全部、魔王ジミンのせいよ。センキョで勝つために、古い税制や社会保障の仕組みを全然変えようとしないんだから」

ブリジットが怒りをにじませる。


「政策で搾取され続ける国民の図、だな」

ランスが冷静にまとめる。


搾取の化身・税金魔人


そのとき、宿屋の扉がバンッと開き、

「納税の時間だ!」という不気味な声とともに、

巨大な税金魔人が乱入してきた。

「お前たちの報酬、社会保障料と税金で根こそぎいただくぞ!」

「来たな、搾取の化身!」

俺たちはすぐさま戦闘態勢に入る。

「オルカ、右から回り込め!」

「ハイレ、討伐スキルで囮になれ!」

「ブリジット、ブログで税金魔人の弱点を暴いて!」

「ランス、家計簿の剣でサポートだ!」


税金魔人 vs 勇者パーティ


税金魔人は【源泉徴収パンチ】を放つ。

ハイレが素早い動きで回避しつつ、【副業スキル・小銭稼ぎフラッシュ】で牽制!

「うおおお、手取りがどんどん減っていくぅぅぅ!」


税金魔人は【年金ブレス】で全体に持続ダメージ!

俺が【積立防壁シールド】を展開し、被害を最小限に抑える。

「ブリジット、今だ!」

ブリジットは【ブログ・弱点解析】を発動。

「税金魔人の弱点は制度改革よ!」

彼女が【SNS拡散バースト】で搾取のカラクリを暴露し、町の人々の士気を上げる。


税金魔人は恐怖の全体攻撃【健康保険ビーム】で再び資産を削りにくる。

ランスが【均衡の一閃】で【天引きの鎖】を断ち切る!

「ランス、ナイス!」

町の人々も「おかしいぞ!」「制度を変えろ!」と声を上げ始め、


税金魔人は【世論ダメージ】を受けて弱体化。

最後は俺が【可処分インパクト】でとどめを刺し、

税金魔人は断末魔の叫びとともに消滅した。


報酬と負債の現実


「現実は厳しいけど、地道に資産を積み上げるしかないな」

俺はしみじみと呟く。

「ブログ収益も、夢はあるけど不安定。SNSやアフィリエイト、商品開発と組み合わせれば可能性は広がるけど、努力と継続、それに情報収集は必須」


「全世界株インデックスは、今日も地味にプラス。派手さはないが、こういうのが一番安心だな」

ランスがスマホを見せる。


「ドラゴンファンドは……分配金は入ったけど、基準価格がまた下がってる。やっぱり、見た目の配当だけじゃダメなんだな」

ハイレがしょんぼりする。


――


暴落の魔獣・ブラックベアラー


その夜、討伐ギルドの魔法通信板が突然ざわめき始めた。

「速報!他国で大規模な戦争が勃発!」

「世界中の株式市場が急落!」

と同時に、窓の外から轟音。

闇を切り裂いて現れたのは、巨大な黒い熊の魔獣――その名も【ブラックベアラー(暴落の魔獣)】!


「資産を持つ者よ、絶望の底へ叩き落としてやる!」

「来たか、暴落の化身!」

俺たちは再び剣を抜き、立ち向かう。

「ランス、全世界株のコアを守れ!」

「ハイレ、ドラゴンファンドの盾になれ!」

「ブリジット、SNSで暴落の真相を暴け!」

「ランス、隙を見て家計簿の剣で支出を断て!」


ブラックベアラー vs 勇者パーティ


ブラックベアラーは【サーキットブレーカークロー】で俺たちの資産を強制ストップ!


俺は【積立リジェネレーション】で自動回復を発動!しかし……

「うわっ、俺の全世界株インデックスが真っ赤だ!」

ブラックベアラーが【パニックセルブレス】を吐き、

ハイレの【ドラゴンファンド・ガード】に直撃!

「ドラゴンファンドも大暴落!」

ハイレは【分配金ヒール】で一時的に回復を試みるが、

【基準価格ダウンショック】で再びHPが激減。


ブリジットは【SNSリアルタイム解析】で暴落の真相を拡散。

「ブログのPVも激減……みんな不安でネットどころじゃないのね」


ブラックベアラーが【絶望の咆哮】で町全体に恐怖デバフ!

ランスが【狼狽売りブロック】でパーティの精神を支える。

「耐えろ!ここで狼狽売りしたら、本当に終わりだ!」

俺たちは【自動積立バリア】【現金クッション】【分散投資スプレッド】を重ねがけし、

資産のロスカットを必死に防ぐ。


イナズマの気配、そして絶望の夜明け

ブラックベアラーは暴れ狂い、町中の資産を根こそぎ奪い去ると、

最後に夜空を睨みつけて消えていった。

その瞬間、遠くの空に一筋の稲妻――イナズマが走る。

だが、それはまだ遥か彼方。希望の光にはほど遠い。

「……これが、暴落か」

俺は膝をつく。

「資産が真っ赤だ……」

ハイレが呆然とつぶやく。

「でも、まだ終わってない!」

「しかし今はただ、耐えるしかないんだな……」

俺も闇の中で拳を握る。

資産も負債も、現実も夢も、全部背負って進むしかない俺たち。

「オルカ、どうする?」

「ここからが本当のサバイバルだ!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ