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エルナン•コルテス
エルナン•コルテスでは、ボクは個室をあてがわれた。通常、新入生は二人部屋に入ることになっていたが、ボクの職場と寄宿舎の話し合いで、一人部屋になったようだった。部屋は日本風に言うと十畳ぐらいの広さがあって、専用の洗面台と机と椅子、ベッドそしてクローゼットが備え付けられていた。シャワー室は廊下に3、4人に一つの共同の物があった。洗濯室はなく皆んな街の洗濯屋さんに持ち込んでいた。地下1階が食堂になっていて1日3食が用意されていた。地下2階にはカフェもあった。
エルナン•コルテスの前にはヒターノと呼ばれるジプシーの家が軒を連ねていた。自動車を所有している寮生も少なからずいて、ボクもシトロエンのAXに乗っていたが、皆んなエルナン•コルテスの前の空き地に無造作に駐車していた。
寄宿舎にはコンシェルジュがあって寮生の電話の取り次ぎやいろんな相談に乗ってくれていた。電話は地下1階の食堂にあった。




