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差別
エディーは僕より少し背が低かったけど、顔だけならレオナルド•ディカプリオの若い頃を彷彿とさせる感じだった。髪の毛は茶褐色で瞳も茶色で、何よりボクの目を引いたのは彼の大きな手の細長い指だった。彼の話すスペイン語のアクセントはサラマンカの人特有の聞き易い物だった。ボクは別に映画「マイ•フェア•レディー」に出てくる言語学者のヒギンズ教授程ではなかったが、スペイン各地から集っていた寄宿舎の仲間のスペイン語のアクセントの違いを聞いてる内に、大体、スペイン南部か北部かサラマンカの人かぐらいの区別はつくようにいつしかなっていた。
エディーはボクに様々な質問をそのサラマンカのアクセントのスペイン語で投げかけてきた。
「タローはあとどれくらいスペインにいる予定なの?」
「あと、1年ちょっとかな」
それを聞くと、ちょっと沈黙した後、おかしなことを言った。
「じゃあ、メキシコ人ぐらいにはスペイン語が上達するね」
ボクは複雑な心境だった。その言葉にエディーの抜き難いメキシコ人いや中南米の人に対する差別意識を感じたのとボクはどう頑張ってもサラマンカのアクセントではスペイン語を話せないんだという一種の絶望感だった。




