8,血管を巻き取ろう。
第三最上級国民さんも始末した。
つづいて第四最上級国民さんを求めて通路を歩いていると──
モンスターたちの死屍累々と遭遇した。とある通路を埋め尽くさんばかりの死体の山に。
ララさんが悲鳴を上げる。
「ああ、みんな──こんなのひどい!!」
うーむ。僕たちの同僚にこんなことをするとは、許すまじ。
よくよく見ると、すべての死体は体内から爆破されたようだ。
遠隔から体内攻撃されては、防御力を無効化されたも同じ。これは厄介なスキルを持った、第四最上級国民さんのようです。
死体の山から、第四最上級国民さんの向かった方向を突き止めよう。
モンスターの死体の折り重なり具合。そこから第四最上級国民さんが、通路のどっちからどっちへ行ったか推測できるよね。
「ララさんはここで待機していてね」
問答無用で『体内を爆破攻撃してくる』敵だと、ララさんは守れそうにないので。
単身、通路を進む。
不意に横合いから突撃された。
「わぁ、やられたぁ」
右わき腹の肉を、ごっそりと刈られました。
その穴から、臓物が落ち始める。
とりあえず臓物を押し戻すポーズを取る。
別に再生すれば済む話だけど、ここはあえて負傷を見せて『敵を油断させる作戦』。
いや別にそんな作戦取る必要もないんだけど、いろいろな楽しみかたを模索中。
さて。僕の脇腹を抉ったのは、獣人間だった。
一瞬、モンスターの仲間に攻撃された?と勘違い。
しかし、この相手はれっきとした最上級国民さんだ。獣化スキルを使っているらしい。
ということは、『体内を爆破攻撃してくる』第四最上級国民さんではないね。
先に第五最上級国民さんと遭遇です。
「どうもです。僕はイコライザー」
モンスターも最上級国民さんも、まずは自己紹介が基本でしょう。
ところが第五最上級国民さんは獣爪を振り回しながら、
「この雑魚モンスターがぁぁぁ、オレ様の餌食にしてやるぜぇぇぇ!!」
「自己紹介もなしですか。マナーを学んでくださいよ」
「ひゃひゃひゃひゃひゃ、切り刻んじゃるぜぇぇぇぇぇ!!」
飛び掛かってくる第五最上級国民さん。
僕はわき腹を再生してから、〈地獄神〉の早撃ち。
第五最上級国民さんの左わき腹を貫く。
「ぎゃぁああ!!」
倒れた第五最上級国民さんに乗っかって、〈地獄神〉の新技を披露。
その名も、〈血管巻き取り〉!!!
ドリルビットを、第五最上級国民さんの体内にねじ込んで。〈血管巻き取り〉を発動。
とたんドリルビットに、第五最上級国民さんの主要血管が巻き取られていく。血管というのは、辿って行けば体の全身を巡るものです。血管が途切れていたら、困るからね。
よって一本の主要血管を巻いて行くことで、第五最上級国民さん全身の血管を巻き取れる! たぶんねー。
「ヴぎゃぁぁぁあああぁぁあああああ!!け、けっかかかかぁぁぁぁぁぁぁん、けっかんをぉぉぉびきずり出しゃないでぇぇぇぇぇぇぇえ!!!あぎゃばぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ…………!!!」
血管を巻き取り過ぎで、僕の腕までのぼってきた。この殺し方、まだまだ検討の余地があるね。
さてと。
お先に第五最上級国民さんを始末したので、第四最上級国民さんを捜そう。
思うに、この第四最上級国民さんを放っておくと、同僚のモンスターたちを虐殺される。
通路を進んでいたら、ふいに僕の体内から爆発が起きた。
おお、これは──
爆破された状態で、その場に倒れる。
第四最上級国民さんが死体を確認しにくると思ったのだが──
姿は見せず、声だけが聞こえてきた。
「お前、本当に死んだのか? ふん。私はな、リスク0でモンスターを殺戮したいと願ったのだ。そうして得たのが、この〈体内爆破〉スキルだ。まさしく標的の体内を爆破するスキル。
どうだ? 体内からの爆破では、防御のしようがあるまい? 実際、第255階層のフロアボス──鉄壁の防御が自慢だった岩男も、私の〈体内爆破〉の前では無力だった。はっはっはっ!!」
声の方向から、第四最上級国民さんの居場所は推測できた。それにしても──
体内からの攻撃は防ぎようがない。
その通りだよね。僕もやろう。
〈自爆〉からの、完全再生。
再生先は、第四最上級国民さんの体内です。
「イコライザーです!」
完全再生からの万歳で、第四最上級国民さんの体内を勢いよく突き破って出た。
第四最上級国民さんの生首が、ぽーんと飛んでいく。
そして僕はあることに気づいた。
「この殺し方だと、悲鳴が聞けないのかぁ」
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