表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

25/180

11,秘技:《皆殺しにしたら借金完済》の技。

 


 あみだくじを作成したところで、それぞれ名前を入れる。

 小梨くんとカナさんが辞退したがったが、却下。


 あみだの結果、1番手が早苗さんとなった。


「え~と、守谷という人を攻撃すればいいんだよね? じゃ、行きまーす!」


 早苗さんが《影弾シャドウ・ブレット》を発射。

 ここで、『みんなで代わるばんこに破壊していこう』作戦の問題が露呈。


「ふざけんじゃねぇ!」


 転がされていた勝好くんが、早苗さんの《影弾シャドウ・ブレット》を簡単に弾いてしまう。素手でだよ。


 そうかぁ。弱らせてもそこはSランク。

 モンスターとしては発展途上な早苗さんや小梨くんの攻撃じゃ、勝好くんの防御力は上回らないのかぁ。というか、へたに近づきすぎたら、逆に殺されそう。


「方針変更でーす。小梨くん、早苗さん、カナさん、ホブ雄さんは遠くへ避難していてくださーい。僕と美弥で、勝好くんの相手をします」


 美弥が《闇黒の爪(ダークマター)》を出しながら、舌なめずり。


「初めから、こうすれば良かったのよ」


 勝好くんも最後の気力を振り絞る。足首を破壊されていながらも、立ち上がったのだ。

 そしてファイティングポーズを取る。


「クソが、来やがれよぉぉ! てめぇら皆殺しにしてやるからなぁぁ! この底辺のクズどもがぁぁぁ!!!」


 勝好くんの《炎槍ファイヤ・ランス》を回避し、美弥が《闇黒の爪(ダークマター)》を突き立てる。勝好くんの首に。


 引き抜くと大量の血液が噴き出す。


「うがぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 勝好くんは血噴射器と化しながらも、燃える手で美弥に掴みかかろうとする。

 美弥は臆せず進み、勝好くんの腹部を裂いた。


 裂け目から、『中身』が滑り出してくる。ほかほか湯気が立っているね。


 よろけた勝好くんは、自分の腸に蹴躓いた。縄跳びに絡まる感じで、転がる。

 意外だったのは、そこからまたも立ち上がったこと。


「うおぁぁぁぅがかかががががかぉぉぉぉ! ごろぉぉぉぉぉぉずぅぅぅ!」


 僕は歩み寄って、勝好くんの両目にドリルビットを打ち込んでみた。


「うぎゃぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ!!」


「わぁ、さすがSランクよね、兄貴。しぶとさもS級よ。ちょっと感動しちゃった」


 美弥の感動は本物だね。涙目だもの。

 けど僕も同じ気持ちだ。


 首からは血が噴き出し、ハラワタを引きずっているのに。

 勝好くんはまだ倒れない。凄いものを見ているなぁ。


「ぐぎゃぁぁぁぁ! 下等国民どもがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 俺ぁぁ守谷ぁぁ勝好だぁぁぁぞぉぉぉぉ!!!」


「感動したけど、さすがに飽きてきた」


 勝好くんを蹴とばして倒す。そして頭頂部へドリルビット。ぐぉぉぉぉ。


「ウブブブブブブブブブブブフ!!!…………………」


 ようやく絶命した勝好くんが、大の字に倒れた。


 美弥が溜息をつく。


「終わっちゃったわね、兄貴。お祭りのあとみたい。寂しいわ」


「そうだね、僕も寂しい。けど明日にはまた、新しいSランクが現れてくれるんだよ」


 ★★★


 オリ子は感慨深そうに、勝好くんの死体を眺めていた。


「うーむ。さすがイコだ。まさか本当にSランクの首を獲ってしまうとは。

 しかも守谷勝好とは、〈殲滅使い〉の二つ名で通っていた冒険者だぞ。召喚獣で無双し、【無限ダンジョン】第521階層まで攻略していたはずだ。まさか第1階層でリンチされるとは、夢にも思っていなかっただろうが。愉快、愉快」


「オリ子さん。ボーナスのほう、お願いしますね」


「うむ。さっそく借金の返済にあてるがいいぞ」


「そうします」


 その日、さっそく僕と美弥は借金の一部を返済することにした。

 オリ子からもらったボーナスを鞄につめて、金融会社に向かう。


 ところがその途中、スマホでググっていた美弥が言うわけだ。


「あれ、兄貴。パパがお金借りていた《ユメミテファイナンス》って、俗にいう闇金融みたい。暴利だとは思ったのよねぇ」


「闇金融だろうと、借りたものは返さないと。それが人として正しい在り方だよ」


「そうね、兄貴。人として正しい在り方よね」


「うん」


《ユメミテファイナンス》で大金を見せたところ、笑顔で大歓迎された。

 これまでは何かと脅してきた人たちなんだけどね。僕の臓器を売りさばくとか、美弥に客を取らせるとか。やっぱりお金があると人も変わるものです。


「これからも借金返済、頑張ります!」


 社長さんとは握手して別れた。


 ところが帰路の途中で、ふと思い出す。


「あれ、美弥。僕たち、もう人間じゃないよ」


「あ、そうよ兄貴。あたしたち、モンスターだったんだわ」


 というわけで《ユメミテファイナンス》に引き返した。


 ドアをノックすると、強面の社員さんの一人が現れて、


「あぁ? なんだガキども、まだ返すカネがあったのか?」


 美弥が《闇黒の爪(ダークマター)》を一閃させて、その人の首をチョンパ。

 社内にいた社員たちが唖然呆然。


 そこを美弥が走りまわって、一人ずつ丁寧に切断、切断、切断、切断、切断。


「ぎゃぁぁ! なにしやがるんだぁぁ!」

「うわぁぁぁ! 助けてくれぇぇぇ!」

「化け物だぁぁぁ!」

「やめでぁぇぇぇぇママぁぁぁぁあ助けぇぇぇ!」

「お、おおおおおおおれの右手がぁ、左手がぁ、左足がぁぁぁぁぁ、もうやめでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


 僕は社長さんのもとに走って行って、その体にドリルビットを打ちまくった。


「痛い痛い痛いやべ痛い死ぬ死ぬぅぅぅぅぎゃぁぁぁぁぁあああ………!!!!」


 皆殺しにしたところで、さっきのお金は返してもらった。


 関係者が全員お亡くなりになったので、借金は完済。


 やったね!



気に入って頂けましたら、ブクマと、この下にある[★★★★★]で応援して頂けると嬉しいです。励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] いやいや、法定金利を超えてるなら借りたものは返さなくてい…… いや何でもない。完済おめ
[一言] 疑問だった借金返済がwwww
[良い点] 気付いたら即対応。見習うべき行動です。 [一言] この爽快感。相変わらず素敵です。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ