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逆鱗のハルトⅢ  作者:
1/77

始まりの始まり①


 ゴ バ ア アァ――ッ!


 崩れ落ちる壁とともに濁流がなだれ込む。


 弾けた瓦礫はあっという間に呑み込まれ、通路の壁をなぞるように飛沫しぶきを上げる水の壁が迫ってくる。


 俺は咄嗟に手のひらの上にバフを練り上げ、一気に広げた。


「速度アップ! 速度アップ、速度アップ――走れえぇッ!」


 轟々と腹の底から響き渡る崩壊の音。


 固い地面を蹴っては踏み締め――俺たちは駆けた。


******


 俺の故郷ラナンクロスト王国がある大陸はアイシャと呼ばれ、ラナンクロストのほかに商業の国ノクティア、山岳の国ハイルデン、農業大国ヴァイス帝国がある。


 アイシャではギルドが支援する形で『冒険者』を養成していて、俺たち〔白薔薇〕は全員がそうだ。


 あるとき俺たちは長年人々を苦しめてきたの飛龍タイラントを屠り、冒険者の最高峰と言っても過言ではない名誉勲章なるものを授与された。


 次に参加した遺跡調査ではある秘密を知ってしまい、ラナンクロストの姫君から直々に依頼を請け、各国を回る使者となる。


 さらにはアイシャの中心に横たわる山脈で『災厄の黒龍アドラノード』なんてものが目覚め、大規模討伐依頼に参加。


 見事――なんていうには疲労も不安もすごかったんだけど――討伐に成功し、その立役者として名を売ることに成功した。


 まあ、そのあいだに俺はとある爽やかな空気の大嫌いな奴から〈逆鱗〉なんて二つ名をもらうわけなんだけど……。


 いや……思い出すと寒気がするからやめておこう。


 そしてアイシャの西側に鎮座するのが、百以上の国が存在するという広大な大陸――いま俺たち〔白薔薇〕がいるトールシャだ。


 ここではユーグルと呼ばれる魔物使いたちとともに『災厄』を屠った。


 古代都市国家と魔法都市国家が争っていたいにしえの時代に封じられた『災厄』たちは、俺たちが血結晶と呼ぶ紅い石を糧として……アイシャと同じように再び目覚めたのだ。


 思えばたくさんの出会いと別れがあったなーなんて感慨深い。


 でも――まだまだこれから。


 俺は〔白薔薇〕でもっともっと名を馳せて、強くなって――有名になりたい。


 勿論、いまはユーグルの長ロディウルの傍にいるフェンリル――〈銀風のフェン〉も一緒に。



 さあ――新しい冒険を始めようか!



皆様いらっしゃいませ!

初めましての方もありがとうございます。

どうぞシリーズ一作目からお読みくださると幸いです。


初日は④話更新のつもりです。


ブクマ、評価、感想などなど!

どうぞ、どうかよろしくお願いします!

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