表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
まおー  作者: ケンシロウ
1/7

零 プロローグ

 遠い昔、人間と魔族は共存して生活をしていた。魔族は力があり体格も人間より一回り大きいし角も生えている。だが人間と同じく心を持ち、笑い、悲しむ。

人間は知力が高く魔法を得意とした。魔族も魔法が使えるものもいたがごくわずかだった。魔族は自慢の体格で接近戦が得意であり、喧嘩っ早いところもあった。それでも魔族と人間は仲良く、時には恋人、時にはライバルとなって共に生きていた。


 しかし、この共存にも終わりがあった。人間は魔法を平気に使用し強力な武器を造った。その武器で国同士で戦争を始めた。この戦争には魔族も巻き込まれた。戦うことが好きな魔族にとって戦争は生きがいになった。魔法は1日に使うには限度があり、接近戦の得意な魔族が戦いを始めるのであった。


 戦争は5年後に終わった。敗戦国は兵器を取り上げられ市民に敵対心があると困るので勝った国は無差別に殺戮を繰り返した。魔族は女子供には手は出さない。しかし人間は人間の女子供を簡単に殺し辱めた。魔族は人間に反旗を翻した。魔族は人間の邪悪な心についていけなくなったからだ。魔族側につく人間もいた。しかし魔族対人間の戦争では兵器を待たない、魔法もほとんど使えない魔族は不利になった。もちろん魔法も万能ではないため魔力が切れると魔族はすかさず反撃に出た。この戦争は30年以上も続いた。この年月はいつの間にか人間にとって魔族は悪、魔族にとって人間は悪となってそれぞれの人々に憎しみを植えつけていった。


 そして戦争はあっけなく終わりを迎えた。

 人間側に「勇者」という者が現れた。強力な魔法を使い魔族は兵器とその勇者にやられ続けた。しかし魔族にも英雄がいた。彼は魔族の王「魔王」と名乗った。魔王は魔法も接近戦も得意であり圧倒的力で人間を兵器ごと倒していった。最終的に魔王と勇者の一騎打ちになった。負けたほうの種族がこの先どう生きていくか、人間も魔族もわかっていた。しかし長き戦争で両者とも疲弊しきっていた。魔族は自分たちの王に願いをこめた。人間たちも勇者に願いをこめた。


 魔王は勇者に敗れた。そして魔族はこの先も人間に迫害を受け続けることになった。しかし魔族は魔王を馬鹿にしたり責めたりすることもなかった。

彼は強かった。彼でも勝てないなら自分たちも勝てないことがわかっていたから。人間は知力があるが魔族には本能がある。魔王が勝てないならば…いや、よく魔王は一族のために命をかけてくれた。誰もがそう思い、魔族の英雄となった。


 それから魔族は深い森の中で細々と村を作り暮らしていた。魔族を見つけ次第、人間は容赦なく殺した。魔族の女も辱められ殺された。人間に対抗する魔族の勢力もいた。魔王が死んでから300年が経った。戦争を経験した魔族はほとんどいなくなった。魔族は人間の数倍の寿命である。しかし人間に殺されたり、この扱いに耐えれなくなり誇りと共に自分で命を絶つもの、そうやって魔族は人間に怯えながら生活していたのだった。


 この星の名はハイラル。天上世界と地底世界二つに分かれている星。そして天上には人間が、地底には魔族が住んでいた。天上世界は太陽のおかげで自然に恵まれ生物は活き活きとしていた。地底世界は荒れ果てた荒野。食料は天上界に行き生き物を獲って生活をしていた。天上界に行けば人間に会えば殺されるが生きていくうえではしょうがなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ