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ファンチェルス王国物語(仮)  作者: あんずのき
第一章 近衛隊員になるまで
1/3

プロローグ

この物語はフィクションです。

また、物語が進む上で残酷シーンがある場合もありますので注意して下さい。

南方を海、北方を山に囲まれた此処、ファンチェルス王国は私が生まれ、育った国。

この国で、騎士団長を務める父と元子爵令嬢だった母の間に生まれたのが兄様と姉様三人と私。


兄様は剣術の才が抜きん出ていて、十の時には城の騎士団育成機関へ行ってしまった。十五歳前後が普通だったから、兄様は凄い人なんだと思う。


姉様三人は皆いかにも「女の子」って感じの白い肌とぱっちり二重。舞踏会だって大好きで、しょっちゅう何所何所でナントカ子爵がうんたらかんたらって騒いでは飛んでいく。


え?私?


んーと、まあまずしたくもない笑顔張り付けなくっちゃならない舞踏会は勿論のこと、ドレスやら宝石やら人形遊びやら………うえ、考えたくもない程嫌いだ。

それと、まぁ、話方から分かるかも知れないけど、私は伯爵令嬢っぽくない……というか、伯爵令嬢らしい所が無い。

服は何時もシャツとズボンだし、ダンスの練習なんかより剣を振り回してた方が楽しいし。

腰まである銀の髪は一様、乳母やら母様やら姉様やらが五月蠅いから切らないで一つに結んでるけど、正直鬱陶しくってたまらない。

昔からこんな性格で、人形より剣が好きだった。母様と姉様達は何とかして女の子らしくしたかったらしいけど、生まれてから十八年、成果は見ての通りである。

途中、母様は(ありがたい事に)諦めてくれたけど、姉様達は全く諦めてくれず、無理やりドレスを着せ、舞踏会へ行かせようとするもんだから、逃げるように兄様が隊長を務めている近衛隊へ入った。確か、十一の時だっけ?

元々、王国内最強とも言われた父様に鍛えられ、時たま帰省する兄様にも稽古をしてもらっていた為、実力はあったし、まぁ、えっと、小さい胸のおかげで女ってばれなかったし、居心地よかったから、ちゃっかし居座っちゃったんだよね、うん。

最初の頃はひょろっとしてる私を馬鹿にしてた隊員がいて、頭にきたから叩きのめしてたんだよねー、懐かしい。

そしたら、何時の間にか一目置かれるようになっちゃうし、何時の間にか副隊長になってるし……

あれ、こんな予定はなかったはずなのになぁ……

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