見出し(サブタイトル)どうしてる?
長編小説を投稿されている方は、作品のサブタイル……
あ。副題じゃないよ? 『「何もしていない」と最強パーティからクビにされた。しかし無意味スキル「daisuke」を駆使して世界最強に!? ~やっぱり力を借りたいから帰ってこい? 遅いです! 最強の仲間と今の環境の方が楽しいので~』みたいなタイトルの波線(~)に囲まれた部分の話ではないからね?
連載作品ページに飛んだらずらっと並んでいる、各話の見出しの話。
各作者さんは、このサブタイトルをどうしているだろうか?
■ルール変える? 変えない?■
普通ならば『サブタイトルを付けるか否か?』の話が真っ先に来る。そう思った方もいらっしゃると思うが、まず前提として、これを確かめておく必要がある。
複数の連載作品を投稿している作者さんは、この2種類に分けられる。
①書くなら書く、書かないなら書かないと、自分ルールを決めてる
②気にせず気の向くままに、サブタイトルを書いたり書かなかったり
■見出し(サブタイトル)を付ける? 付けない?■
ようやく本題に入れる。
連載作品を投稿している作者さんは、各話のサブタイトルを付けているだろうか?
このサイトのシステムだと、連載作品は100文字以内のサブタイトルは必須となっており、なにか入力する必要がある。
ここで この2つに大別される。
①数字、何話目かを入力しているだけ
②数字に加えて、あるいは数字なしで、サブタイトルを付けている
■見出し(サブタイトル)になに書く?■
ここからが作者さんごとに仕様が分かれて細分化される。
①各話の要約
きっと一番多いであろうサブタイトルの傾向だ。圧倒的に。
というか程度の差はあれど、サブタイトルはこの要素を含んで、エピソードの要約でなくてはならない。内容と全く関係ないサブタイトルをつけていたら、それはタイトル詐欺と呼ぶ。
ただしどんな風に端的――3000文字以上はあるだろう内容をおおよそ20文字以内に編集するかは、各作者さん個人によって全く異なる。
冒頭ならば『プロローグ』、旅立ちならば『いざ出発』、旅先に到着したら『〇〇村』とか、素っ気なく端的にまとめる人。
もう少し凝って『〇〇太郎を名乗る少女、あるいは最強の鬼神について』『悲報! 汐留のレストランを手に入れる最後のチャンス!』みたいな作品タイトル的なサブタイトルにしている作品も見られる。
『エピソードの要約』以外の一貫したルールは、きっと定めていない人が圧倒的であろうから、闇鍋状態であるのは否めない。とはいえ気にしない読者が大多数であろう。
②登場人物の名前
初登場時にキャラの名前をサブタイトルに、といった一部の使い方は見受けられる。
が、ここで挙げているのは全て『/* キャラの名前 */①』みたいな形で、エピソード内でクローズアップしているキャラクターの名前で全て管理している場合だ。1話2話でキャラの名前を使っている場合ではない。
ただしこれは、小説の内容に縛られる。特定の主人公をストーリーテラーや視点の持ち主に置いて様々な経験をする、よくあるタイプの作品だと使えない。
ピックアップするキャラクターをエピソードごとに切り替えていくオムニバス形式や短い群像劇でないと使えない。そう長い物語にもならない。
よって全体の割合としては採用例はごく少数に収まる。
③セリフ
稀ではあるが、採用している作品は見受けられる。
作品内で使われているセリフを、そのまま引用して使っているパターンだ。
登場人物のセリフひとつだけで、話の内容全体を端的に示すのは非常に難しい。というかマグレ以外は実質不可能。エピソードの要約という意味合いでは機能していない。
しかし一覧化した際に見分けるのには困らないため、サブタイトルとしては充分機能している。
④時間
これもたまに見受けられるが、使い方は3系統に分かれる。
まず年月日を記載するパターン。
これは歴史モノ・戦記モノといった、完結までの作品内時間が長くスケールの大きい話を題材にしている作品が圧倒的だ。人の生涯のうち、特定の時間を切り取って見せるという書き方では、日を跨ぐのはもちろん年単位で場面が飛ぶこともある。
そのため記載したエピソードが何年何月何日の出来事か、サブタイトルで示す。
次に月日を記載するパターン
基本的に完結までの作品内時間は、長くても1年間という制限ががあり、作品内容にも縛られることになる。
借金返済でも大会優勝でも彼女を作るでもなんでもいいが、1年以内になにか目標を達成するという内容でないと使えない。1年間のうち何月何日に起きたエピソード、という書き方になるので。だから使用例は少ない。
もう少し緩いルールで『○年目』と頭についているならば、学園モノで見受けられる。
最後に何時何分と時刻をサブタイトルに記載しているパターン。
これは更に内容が制限されて、作品内時間は1日24時間以内となる。普通ではない生活を送る主人公の1日を追うドキュメンタリー作品だったり、激動を描くサスペンス要素の強い作品で見受けられる。
長くても書籍小説1冊分(約10万文字)の中編規模までの作品でなければまず使えない。(章単位で日を跨いでる場合は知ラネ)
どのパターンにおいても、内容の要約という意味では不足しているため、読者はもちろん作者自身も、サブタイトルだけ見ても内容がわからないことは少なくないだろう。
⑤その他の記載方法
記載する内容にルールがあるというより、記載方法に一貫性を持たせている作品ならば、そこそこ見受けられる。
たとえば『第○話 /* 誰が */、/* なにをした */』の文法で書くとか。
エピソードの要約だけど、再会シーンを『再会』とか『邂逅』とか、戦闘開始シーンを『決戦』とか『開戦』とか、2文字だけにまとめてサブタイトルにするとか。
【①各話の要約】以上のルールを作ってサブタイトルを書いている人の傾向は、おおよそここに集約されるだろう。
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ついでだから、サブタイトルに対する個人的見解についても少し書いておく。
自分の場合は話番号と共に、なにがしかのルールに沿ってサブタイトルをつける。そのルールはその時々、章単位で変わったりするので定かではないが。
番号しか書いていない人もいるが、やはりキチンとしたサブタイトルは必須だと、自分は考えている。
クリックポイントが狭くなる。
途中で読むのを切り上げて再開した場合、どこまで読んだかわからなくなる。
履歴を消すなど特殊な操作をしない限り、訪問済みリンク先はテキストの色が変わるが、背景色が白だと区別しづらい。
単純に目立たない。
作品タイトルを目立たせるために長文にしてて、作品内では番号だけで管理してたら、なんか片手落ちじゃない?
番号だけだと、そんなデメリットを感じてしまうからだ。(一部多分に個人的見解が含まれています)
あと、なによりも作成時、テキストエディタ上での管理に困る。
番号だけだと、書いた内容がなにか、作者自身でもわからないから。過去に投稿した文章をわざわざ探すのも手間だし、見直しも修正もできない。
なので番号だけで作品エピソードを管理している作者さん、自作の見直しとかしてるのか、穿った見方をしてしまうんだが、どうなんだろう?