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おまけ2:不良娘三人衆(本編読了後の閲覧を推奨します)※挿絵付き

紅鶴(べにづる)ヘレン】

挿絵(By みてみん)

 本作の相馬光子ポジ――かと思いきや割と中盤で割とあっさり退場。

 でも作者的にはサダクの次に思い入れのあるキャラクター。


 コンセプトは『主人公になれなかった少女』。

 恵まれない生い立ち、底辺階級からの友情パワーで成り上がり、赤い髪、(自分なりにではあるものの)情に厚く筋を通す性格、物語中盤のイメチェンなど、主人公属性をてんこ盛りに搭載していながらどうしてこうなった。


 モデルは映画『ゴッドファーザー』の主人公、マイケル・コルレオーネ。よくも悪くも家族や友情にこだわり、自滅してゆくパート2のイメージ。

 逆に少数の仲間で成り上がっていくあたりはヴィトー・コルレオーネも入っている。


 ここあがいずれは自分を裏切るだろうと予想しながら、「それもまたここあらしさ」と受け入れてしまうあたり器もかなり大きいのだが、いかんせんその器は歪で入口が小さすぎた。


 また、自他ともに認める苦労人であるあまり、「自分がせざるを得なかった苦労は他人もするべきだ」という老害特有の視野狭窄に陥っていたのも不幸を呼び寄せた大きな要因。


 ヘレンの犯した罪は決して許されない鬼畜の所業ではあるものの、作者的には戦乱真っただ中の異世界にでも転生して、今度こそ主人公として自己犠牲的に人々を幸福に導くことで罪を償ってほしいと思ってしまうくらいには愛着の湧いたキャラ。



(だん)(うらら)

挿絵(By みてみん)

 『お前のような女子高生がいるか』その1。

 登場する作品を間違えた、超高校級のヤクザキッカー。

 暴力系お嬢様-デレ=ただの猛獣(ケダモノ)


 作中、武器を軍刀→鉈→ナイフと切り替えていくが、考えて見れば持ち主がこれだけぶっ飛んでいるのだから、武器も『まったく刃こぼれしない超軍刀』だけでよかった気もする。

 あとヤクザキック。


 ヘレン大好き少女。百合というよりは、子が親に向ける依存に近い。

 海老澤(えびさわ)永悟(えいご)への集団暴行に参加したのも、「処女を卒業したヘレンが精神的に遠くへ行ってしまうのではないかと恐くなったから」。

 そのハイスペックと狂暴さに対し、精神年齢が異様に幼い。


 毒親のエゴによる虐待じみた教育の被害者ではあるが、「辛い思いを強いられた者は、他人に辛い思いを強いても許される」と考える、ヘレンと似た過ちを犯してしまっている。


 高校を卒業したら檀家から逃げ出し、ヘレンやここあと自立した生活を送ることを目標としていた。




神保(じんぼ)ここあ】

挿絵(By みてみん)

 コンセプトは『ザ・小者』。

 羽柴秀吉にクラスチェンジできなかった木下藤吉郎。


 人生の終盤において、ヘレンを見捨てたにも関わらず自分を助けられないヘレンを罵倒するというクズムーブをかましたが、これでも実はコイツの中の好感度ランキングではヘレンが最上位。救えない。

 「愛? 友情? なにそれ異世界語?」とばかりに家族や友人はおろか人類そのものに対し何も期待していない、ある意味本作で最も闇が深いと言えるキャラクター。


 作中では犬に例えられることが多いここあだが、その本質は利用できるものは自分のプライドをも利用して安全地帯を確保しようとする、自己保身の化け物。


 様々な作品に存在する、強者にへつらい弱者をいびる、手の平クルックルの小者キャラを見ていて、「もしかしてコイツらのメンタルはボスキャラよりも闇が深いんじゃ?」という思いから生まれた娘。




 はい、というわけで

『主人公とヤクザは紙一重』

『刃物を持った幼児はヤバい』

『本当は恐ろしい三下ザコ』

 な3人組でした。


 次回、楠比奈と鹿谷慧の不憫コンビで最終回としたいと思います。

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。


前回の更新からひと月以上経ってしまいました。

実は年末あたりから強烈な肩こりと腰痛に悩まされており、長時間PCに向かうことができませんでした。

ぶっちゃけまだ全然よくなっていないのですが、色々工夫しながら頑張りたいと思います。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  キャラ掘り下げが嬉しい追伸第二弾、中盤の華だった3人娘の美麗なビジュアルありがとうございます♪  毒の花も三者三様、確かにヘレンは転生したら奴隷階級からでも成り上がりそうな異様な向上心を…
[一言] 友達になったせいで歯止めがきかず破滅することになったけど、仮に友達にならなかったらならなかったで別の形で破滅するであろう割と詰んでる3人ですよね。
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