大食い大会3
「サイコー!」
ミヅキは獣人の耳を気持ちよさそうに撫でている…。
「こ、これが…条件なのか…」
気持ちよさそうに耳を撫でられ…くすぐったいような恥ずかしい様な気持ちで我慢していると…
「そう!好きなだけモフモフさせてくれればお金は半分免除だよ!」
ミヅキが首元をガシガシと撫でながら嬉しそうな顔をする。
「そんなに喜んでくれるなら…触らせがいもあるな…」
獣人が思わず苦笑すると…
「あー気持ちよかった!じゃどうぞー腕輪付けてあげて下さい」
「な、なぁ…他の奴も大丈夫かな?金が足らなくて諦めた奴が居るんだ…」
獣人が伺うように聞くと…
「もちろんですよ!でももふもふはさせてもらいますよ!」
「あ、ああ…それは大丈夫だ…」
獣人は呼んで来ると急いで飛び出して行った!
「獣人の参加が増えそうですね…」
セシルさんが笑うと…ミヅキはなんか閃いた顔をすると…
「ちょっとレアルさんとデボットさん呼んできますね!獣人さん来たら待ってて貰って下さい!」
ミヅキは急いで二人を探しに行くと…
「レアルさーん!デボットさーん!」
会場の準備をしてる二人を捕まえると…獣人達の事を話す。
「だから終わったら獣人の人達スカウトしといて下さい!あの筋肉!にふわふわの毛並み…使わないのは勿体ない…」
ミヅキが力説すると…
「毛並みは関係ないだろ…でも力があるなら助かるな終わったら声掛けておくよ」
「よろしくね~」
ミヅキはまた急いで入口に戻って行った…するとそこには数人の獣人達が待っていた…ミヅキは一人一人丁寧にもふもふすると…
「じゃ皆さんも大食い頑張って下さいねー!」
つやつや、ホクホクで大満足のミヅキはニコニコの笑顔で…手を振り去っていった…。
「なんだったんだ?本当に…ただ触るだけだったな…」
一人が唖然として言うと…
「でも…嫌じゃ無かったな…」
「あっ俺も!」
「私もです…なんか優しく触ってくれたからですかね?」
獣人は不思議な気持ちのまま会場に入って行った…。
ミヅキが戻ろうとしてると…クンクン…嗅ぎ覚えのある匂いがする…
「この匂い!」
ミヅキがキョロキョロと周りを見ると…
「いた!」
その人に向かって走ると…タックルをして抱きつく!
「ムサシさん!どうしたの?」
相変わらずの変な布を顔に巻いたムサシさんを見つける!
「「ミヅキ!」」
「あっ!ユキさんも!て…事は…」
キョロキョロと周りを見ると…
「あっ!コジローさん!」
ミヅキがコジローに手を振ると…コジローが気が付き嬉しそうに駆け寄ってくる。
「どうしたの?三人で?」
ユキさんに抱っこされながら話を聞くと…
「ユキがどうしても王都に出たいって…ちょっと見に来て見たんだ…それで…どうせならミヅキに会おうって事になって…」
コジローさんが嬉しそうに説明すると…
「ムサシさんは来ても平気だったの?」
「まぁ…顔を隠してれば…平気だ…」
「だから何度も言ってるでしょ!その布が変なんだよ!」
ミヅキはムサシさんの布を引っ張ると…顔が顕になる…。
「はい!じゃ三人ともこれからここで大食い大会が始まるから参加ね!すみませ~ん!三人追加で!」
ミヅキが三人分お金を払って無理やり入れると…
「ミヅキ!やめろ!知り合いだってバレるぞ…」
ムサシが周りを気にするが…
「あれ?」
みんなムサシの顔を見て驚くが…その後のアクションが何もない…。
時折納得するような顔をされる…。
「なんだ?ここ?誰も俺を気にしないな…しかも…貴族や庶民に子供…獣人までごっちゃにいるな…」
三人が驚いた表情で周りを見ていると…
「ここはそういうのご法度だから!ムサシさんも過ごしやすいんじゃないかな?」
ミヅキがニコニコ笑ってムサシを見ると…
「ま、まぁな…」
「ふふ…じゃ楽しんでね!コジローさんあっちのテントにベイカーさん達もいるから」
「分かった!ミヅキは?」
「私は料理担当なんだ!美味しいの作るから沢山食べてねー!」
ミヅキを見送る三人は…
「凄いな…ここは」
「さすがミヅキね!」
「そうでしょう」
コジローが得意気に胸を張る。
「じゃあっちにいってミヅキの料理を山ほど食べましょう!」
コジロー達はベイカーさん達の元に向かった…。
※全然…大食いにいけない(ノω`)すみません…
次は食べます!