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ほっといて下さい番外編  作者: ナナシ
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大食い大会2

「お集まりの皆様ー!今日は第一回大食い大会予選にお集まり頂きましてありがとうございます!」


セシルさんの軽快な挨拶が会場を包むと


「「「「おーー!!」」」」


雄叫びと共に拍手がおきる!


「本日はリングス商会主催でお送りいたします!まずは会場入口にありますテントで参加費、銀貨一枚を払って下さい!そうするとこちらの腕輪をお配りします!まだ貰ってない方はそちらにどうぞー!」


そう言ってセシルさんが腕を高く上げ腕輪を見せる。


「ちなみに子供達の参加したいとの声を頂きまして子供部門も開催します!子供は参加費銅貨五枚となります!もし払えない方は会場の手伝いをすれば参加出来ますのでスタッフまで声をかけて下さい!」


「やったー!」


「タダ飯食えるー!」


スラムの子供達が喜んでいると…


「汚い子は来ないで欲しいなぁ~」


「臭いから食欲無くなるわ…」


心無い言葉が飛び交うと…


「はい!今日この行事を考えましたアラン隊長から一言です!」


アラン隊長が前に出ると大声をだす!


「ちなみに!今回開催の大会は貴族だろうが庶民だろうがスラム出身だろうが獣人だろうが参加は自由だ!それを非難する奴は出て言ってくれて構わない…文句がある奴は俺が相手になる!」


すると…ベイカーやセバス…レアルやデボットも前に出ると…


「ちなみに私達も相手になりますので…揉め事を起こした方も見つけ次第あちらの小屋に連行致します。ああ…もちろん国からも許可を貰っていますのであしからず…」


セバスさんが代表して話すと…


「まぁ…連行される方がいないように楽しくてやりましょうね…」


最後にニッコリと笑って下がって行った…。


「はい!主催者側の挨拶でしたー!そう言えば先程汚いとか、聞こえましたが?大丈夫ですか?」


セシルが文句を言っていた連中を見ると…


コクコクコク!


高速で頷き返していた…


「よかったです!いきなり揉め事は嫌ですからね~」


セシルさんが満足そうに笑った。



「あんな感じでいいのか?」


裏ではアラン隊長がミヅキに声をかけていた。


「うん!バッチリ怖かったよ!アラン隊長もセバスさんもありがとうございます」


ミヅキがペコッと頭を下げる。


「ミヅキさんが目立つくらいならどうということはありませんよ」


セバスさんは先程の笑顔とは全然違う笑みをミヅキに向ける。


「あれだけ脅しとけば変な事する奴はいないだろ…だから…アランさん!思う存分戦うぞ!」


「かかってこいや!俺は昨日の夜から何も食べて無いからな!もう今にも倒れそうだ!」


「な、なにー!」


馬鹿な事を言い合っている二人は無視してミヅキは厨房に向かうと…


「どうですか?」


「あっ!ミヅキ…まだ作るのか?」


ポルクスさんがホットドッグのパンを切りながら泣きそうになる…


「結構な人数集まってるんだよね~足らなくなったら大変だからね…ごめんねもうちょっと頑張って!」


そう言うとミヅキも作業に加わる。


「受け付けが終われば予選が始まるから…あと少し頑張ろうね!」


「しかし…沢山集まったな…」


ルンバさんも会場の様子に驚いていると…


「優勝賞品が凄いらしいですからね…」


「一体なんだろうな?」


「みんなも聞いてないの?」


ミヅキが聞くと…


「直前まで秘密だって聞いたぞ」


「えー?なんだろうね?」


ミヅキが首を傾げていると…


「ミヅキちゃん、ちょっといいかな?」


セシルさんがミヅキを呼びに来た…


「なんですか?」


ミヅキは作業を四人に任せるとセシルさんの後を追う。


「実は今、獣人がさっきのアラン隊長の話を聞いて参加したいって来たんだけど…」


「いいんじゃないですか?何か問題あるの?」


「それが…お金が足りないから出来ることはないかって…」


「あっ…そうなんだ…じゃどうしようかなぁ…」


セシルさんと歩いて行くと入口近くで待つ獣人の姿があった…。


「こんにちは~参加したいのはおじさんですか?」


ミヅキが獣人に話しかけると…


「おじさん…あ、ああ、そうだ。さっき獣人でも参加できるって言ってたが…責任者を呼んでもらったはずなんだか…お嬢ちゃんはなんだ?」


「私が…責任者…代理です!」


獣人が驚いてセシルを見ると、ニッコリと笑って頷く。


「信じられないかも知れませんが本当ですよ。この子が了承すれば大丈夫です」


まだ驚きを隠せない獣人だったが…


「な、ならどうすればいい?金があと銅貨三枚足らないんだ…」


「なんでそんなにお金ないんですか?」


「ミヅキちゃん…今は大分獣人達の扱いも良くなったけど…やっぱり賃金とか安かったりするんだよ…後獣人はよく食べるからね…」


「そうなんだ…レオンが頑張ってると思ってたけど…まだまだなんだね…」


「それで!どうすればいい?」


獣人がグイッとミヅキに迫ると…ミヅキは獣人の頭にぴょこんと生えてる耳を見つめる…。


「なら…条件があります!」


ミヅキが真剣な顔で獣人に向き合うと…獣人はゴクンと唾を飲んだ…。

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