閑話(ベイカーとシルバの密談)
ミヅキがベイカーの家にお世話になるようになってしばらくたったある夜の日、ミヅキが寝静まった事を確認してからベイカーとシルバが向かい合って座っている…
「さて、シルバこの紙はミヅキから聞いて作ったものだ」そう言って3枚の紙を出す。
「〇」「✕」「△」
「この〇は質問に対して肯定の時に脚で踏んでくれ、✕は否定の時に、△はそのどちらでもない時やわからない時に、ここまでの説明は分かるか?」
シルバが「〇」を脚で触ると
「よし!」とベイカーが頷く
ミヅキにシルバと意思疎通ができないものかと軽く言うと、このやり方を説明された。これなら話を理解してるシルバとミヅキを護る為の話が出来ると思い今回の密談が開催された。
「まず色々聞きたかった事を質問するな。まぁ話したくないことは無理に話さなくていい」
「〇」
「初めてミヅキにあった時、調査に出てる話はしたよな?あの時の森の崩壊はシルバか?
「〇」
「おお…やはりそうか…この事はギルドに報告しておくな」
「〇」【別に構わん】
「ミヅキは捨て子か?」
「△」
「わからないか…まぁ捨てられていたとしても、そんな親元にはもう帰さないがな!」
「〇」【当たり前だ】
「ミヅキは知識がアンバランスだが、そこら辺の事情は分かるか?」
「……△」
(んー事情がありそうだが、話せない感じか?)
「まぁそのあたりはおいおいだな、しかしあんまり想定外の事をされるとミヅキが目立ってしょうがない、あの容姿もあって目をつけられ兼ねないからミヅキが何かやらかす前に2人で注意しよう」
「〇」
「もし、俺が何かの都合でいない時はギルトマスターと副ギルドマスターを頼れ!今の所ミヅキの事情を知っているのはあの人達だけだし頼りになる。それにミヅキに甘そうだしな」
「〇」【まぁミヅキは俺が離れないし大丈夫だかな】
「やっぱりあの可愛さだからしょうがない」
「〇」
「本人にその自覚が無いのもなぁ」
「〇」【確かに】
「でもそこがまたかわいいんだよなぁ」
「〇」【よく分かってるじゃないか】
「やっぱりお前もそう思ってるのか!」
よし!飲もう!とベイカーは酒を取り出す、
「シルバも飲めるか?」
「〇」
「よしよし!」そう言って皿にトクトクトクと酒を注ぐ
「ミヅキの可愛さに乾杯!!」
ベイカーはシルバの皿にカチンと瓶をぶつけるとごくごくごくと酒を喉に流し込む、シルバも豪快に皿に飛びつく、
「いい飲みっぷりだな!ほらもっと飲め」そう言ってふたりは朝まで飲み明かした。話す内容はほぼミヅキの可愛さについでだった…。
そして朝起きてきたミヅキに部屋の散らかりを見つかり、プンプンと怒られ ふたりしてミヅキの機嫌をとるのにアワアワする事になるのだった。
かなり前に書いた話…