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僕らの名前には"氷"が入ってます

はい。毎日更新が遅れました。今日二話(あと一話)更新予定です。


この作品はフィクションです。実在の人物、出来事等には一切関係ありません。

 「あの、聞いてる? 」

 僕が彼女の笑顔に見とれていたときに何か言ったのだろう。思いっきり聞き逃した。かといって聞いてた、と嘘をつく意味が無いので素直に言った。

 「聞いてませんでした」

 「あっそ。......名前は? 」

 僕の名前か。教えるのはいいけどなぁ。ただ教えるのもちょっと......。僕は下を向いたまま口を開く。雰囲気が少しでも変わってくれるといいけど。僕じゃ無理があるかもしれない。

 「あなたに教えるのは構いません。ですが、僕にもあなたの名前を教えてもらってもいいですか? 」

 緊張して口調が変になってしまった。

 「別にいいわ」

 えっいいの? 

 「じゃあ......まあ......」

 こうなってしまったらもう仕方ない。僕はボロボロなパイプ椅子に座りなおす。

 「はぁ......。僕の名前は本堂(ほんどう) 氷空(そら)。中学三年生だよ」

 簡単すぎる自己紹介を終えるて彼女を見た。彼女はなんというか......目を輝かせていた。

 「ねぇ、本堂ってもしかして......町の少し外れにある本屋さん!? 」

 ............。なんだこの人もか。僕は呆れたように頷いた。確かにそれは僕の家だ。けれどそれを経営しているのは僕の祖父母であって、両親は関係ない。少し間をあけて短く問う。

 「あなたは? 」

 「私は、薄氷(うすらい) (るい)。それ以外に必要? 」

 「薄氷......聞いたことあるな。確か議員の......。議員!? ま、まさか」

 彼女――薄氷さんは微笑してさらっと答えた。

 「そうよ」

 そうか。それなら......いや別に関係ないよな。この学校は私立だから学外の人間は意見することは出来るのだろうか。どちらでもいいが、彼女の父親が議員であることと彼女が自由であることはなにかしら関係してるのであろう。

 「どうでもいいけれど、お父さんは私に関係してないわ。だって私に興味ないもの」

 えっ? もう一度聞き返す。

 「だから、私のお母さんは色々やってくれるけどお父さんは何もしてくれないんだ。この前なんか新しい洋服見せたら似合わないだってさ」

 「......そうなんですか」


 「そろそろ教えてよ。自殺する理由」

 少し時間をあけて薄氷さんが僕を見ずに言った。

 暑い日って氷食べると美味しいですよね!

 アイスとかかき氷は邪道だとひねくれた考えを持っています。好きな方すいません。

 でも固形の氷をそのまま食べるのも美味しいですよ!

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