やさいせいかつ
玉とライドットが激しく問答をして居るのを観ていたラファエルはライドットにお願いした。
「ライドット叔父さん。僕も知りたい。お母さんがいるこのジパングについて」
「…。」
ライドットは少し複雑な心境で悩んだ。
だが、鬼気迫るラファエルの懇願を断ることは出来なかった。
ライドットは元貴族の出身だったため、一般的な教養は身につけていた。自身が知るこの世界についての常識を玉とラファエル達に教えた。
「まず、この世界には原獣と獣人、そして奇獣が存在する。原獣は知性が低く、狩猟されたり食料やペットとして扱われる。そして、次に獣人。それは、ラファエルや俺の様な姿形が違えども知性があり、そして互いに繁殖が可能な生態。最後は、奇獣。奴等は一切の知性が無いにも関わらず群を成して悉くを喰らう。」
「獣人?ってのは君たちの事だよね?」
玉が質問する。
「その通り。」
「原獣ってのはこの前襲って来た奴?」
「いや、それは奇獣。原獣とは今ここでこんがり焼かれてるコレだ。」
先程、路地裏で捕獲した鼠たちが串焼きになってきつね色にこんがりクルクルと熱せられていた。
「えっ!?マジ!?うん!?ラファちゃん、ミカちゃんもコレ食べるの?」
「そりゃ、僕らも食べるけど、あんまり好きじゃないんだよなぁ。」ラファエルはグッと難しげなポーズをする。
「要らないなら食べなくていいんだぞ。」
ライドットは冷たく鼠をこんがりと焼き続ける。
「ごめんなさい…。」
「まぁ、まぁ、私の分は要らないから!お気にせず!」
「今、お前、誰が何を食べる、食べない。という事。そこに嫌悪したか?この世界では、そこが差別意識の根源になってるんだ。例えば、兎人。彼等は原獣のウサギに似ているからというだけで弱い、食べ物のように扱ってもいいとな。」
「え、私はそんな…。」
「いや、責めてるわけじゃない。それが当たり前だと俺は思う。しかし、あんたが思うほど、この世界はそんなに優しい世界じゃないってことだ。」




