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お嬢様でなくてなんだというのか。


 枯れ葉の山から、手足が生えている。


 頭は見えずとも、見るからにお嬢様。


 なにせ服が違う。明らかに一般人ではありませんことよと言わんばかりの上等そうな服。


 それから、真っ白い手。およそ仕事などしたことがないのではないかと思う、きれいな手。





 これがお嬢様ではなくて、なんだと言うのか。




「きゃあああああああ!!!」



「ギャアアアァアァ!!!」



 突如枯れ葉から生えた栗色の頭の悲鳴で、おばあさんが叫び、尻もちをついた!


「大丈夫ですか! おばあさん!!」


「ひいぃ……!」


 通行人であったムラノは、おばあさんを助け起こすべく、慌てて駆け寄った。


「あ、ああ……あそこ…………! いま、急にあそこになにか音がしたなと思ったら……と、突然!!」


「ええ。ええ。分かりますよ。俺も見ていましたから」


 おばあさんと二人で、支え合うように振り返ったその先では、栗色の髪に緑のリボンを着けたお嬢様が、今まさに、その地に立ってこちらを振り向くところだった。

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