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お嬢様落ちてる。
のんびりよろしくお願いいたします。
それは、よく晴れた日のことだった。
落ち葉が舞い散り、おばあさんがそれを集め、掃き出した適当な枯れ葉の山の中。
白い靴下と、黒い靴。細い足首。ちらりと覗くスカート。
遠くにふわりと掲げられた華奢な手のひら。
舞い上がる落ち葉。
振り返るおばあさん。
ふと目をやると、そこにはまるで、非日常のような。
夢かまぼろしのような。奇跡の光景。
夢だったら良かったのではないか?
夢であってほしい!
街道の端っこに、お嬢様が落ちていた!