盗人の勘違い
「博士、また来ましたー」
「おお、マコトちゃん、いらっしゃい。この前のクイズ、覚えているかい?」
「うん」
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地底人向けの超高層マンションが建設されました。このマンションでは、地上のマンションとは逆に高層階ほど地球の中心に近い方に位置しています。また、地上のマンションとは違い、高層階ほど価格が安くなっています。どうやら深さと住環境(快適性)に関係があるようなのですが、その理由は?
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「解けたかい?」
「うーん、難しかった。これもダジャレ系とかことわざ・慣用句系のクイズですか?」
「ダジャレ系じゃな」
「ヒント下さい」
「深さと住環境(快適性)の辺りがキーとなるぞ」
「高層階ほど価格が安くなると言うことは、住環境が悪くなる、快適性が損なわれる、と言うことですね」
「そうじゃな。快適性が損なわれた状態を短い言葉で言うと?」
「『不快』ですね」
「そうじゃ。ところで、地底人向けのマンションの高層階はどのような位置にある?」
「地球の中心に近い方、つまり『深い』ところですね。あ、分った!」
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深いと不快だから
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「そうじゃ、正解じゃ」
「なるほど、納得です」
「次のクイズじゃ」
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ある丁稚が、仲間とのひそひそ話で、奉公先の蔵に貴重なものが詰まった箱があると話をしていたら、それを盗み聞きしていた盗人がその夜に蔵に忍び込み、箱を盗み出して運ぶ途中、つまずいた拍子に箱が割れて、盗人はずぶ濡れになり、全身が藍色になりました。盗人は何と何を勘違いしましたか?
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「うーん、難しいなぁー。家に帰ってから考えてもいいですか?」
「もちろんじゃ。家でゆっくり考えたまえ」
「それじゃ、また来ますねー」