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第五話 決定

 父上が王都から戻ってきた。


「レイ、ついてきなさい。」


 僕は父上が帰還したことをメイドから聞くと玄関まで迎えに行った。そこには家族全員がそろっていた。馬車から降りてきた、父上は僕たちからの挨拶を聞くと感謝を述べ、僕に対してそう言った。

 父上についていくと書斎に着いた。


「レイ、陛下に報告したところお前の謁見が決まった。」

「えぇ!?いきなり謁見ですか?」

「あぁ、私もびっくりしている。」

「でも、僕は謁見の作法などわかりませんよ?」

「大丈夫だ。お前が三歳ということは報告している。その際に陛下は謁見での無礼は見過ごすといっている。」


 三歳にして謁見した人は過去にはいないらしい。やっぱり全属性使えるのはすごく珍しいらしい。過去に勇者がいたらしいけどその人でも全属性は使えなかったそうだ。僕が転生者だからその影響があるのかな  ?女神の加護とかついてたし。


「魔法については、陛下との謁見までは使用は継続して使うことは許さない。」

「はい。わかりました。」

「明後日には出立して王都につき次第謁見だ。」


 どうしても謁見は避けられないらしい。謁見までにいろいろ準備をしておかなければ。


「そういえば、私がいなかった一週間のうちにお前は何をしていたんだ?」

「はい。魔物の森で修行していました。」

「なに!?魔物の森に入ったのか!!」


 あ、しまった。魔物の森に入っていることは父上にはいっていなかった。


「はい。でも、そこまで強い魔物はいなかったですよ。」

「そんなことあるか。魔物の森は、魔物の量が多いのもあるが、強力なボスが存在している。竜種がそのボスであることが多いし、その取り巻きにワイバーンなど強力な魔物が多数いる。」

「いえ、、、。その、、、。確かに竜種はいましたがそこまで強力なドラゴンは、、、。」

「なに!?ドラゴンを見たのか!?まさか、戦ってはいないだろうな!?」

「あぁ、、、。ドラゴンに見つかって襲い掛かってきたので倒してしまいました。」

「なんだと!?」


 父上が動揺している。うん。多分僕がやらかしたんだけど、王都から帰ってきてもこんなに元気なんだ。今日は、調子いいな。

 そんな的外れなことを考えている僕。父上はそんな僕を見てため息を吐いた。


「まさかドラゴンを倒すとはな。また、陛下に報告しなければならなくなった。」

「すみません。」

「まぁ、お前が無事でよかった。それ以外にはないだろな。」

「そういえば、ドラゴンがオリハルコンを持っていたので剣を作りました。」

「なに!?オリハルコンだと!?」

「はい。珍しいものだったので慎重に作りました。」

「そんなこと聞いてない!!オリハルコンは伝説の金属だ!国が管理している聖剣に少し使われているだけだぞ。」

「そうなのですか?」

「あぁ、これも陛下に報告しなければ。ただ、オリハルコンは硬すぎるため加工できないと聞くぞ。聖剣も昔、史上最高の鍛冶師と言われたドワーフが加工したものだ。そのドワーフでも少ししか入れることができなかった代物だ。第一、お前は鍛冶なんていつ学んだんだ?」

「えっと、、、。魔法で無理やり作りました。魔力が半分も持っていかれましたよ。」


 父上の顔がどんどん青ざめている。


「半分だと、、、。オリハルコンは強い魔法耐性があってほとんど魔力が通らんぞ。」

「はい。確かに通りが悪かったですけど魔力量を上げたら加工できました。」

「はぁ、なんてことだ。伝説の金属を加工してしまうとは。お前の魔力量はもはや人外だな。」


 人外認定を父親からされてしまった。


「他にはないだろうな。」

「はい。」

「なら、もう戻って大丈夫だ。明後日に出立するから準備をしなさい。」

「分かりました。失礼します。」


 そう言うと僕は父上の書斎から退出した。

 よし。王都に向かうために準備しなきゃ!ドラゴンの素材や魔物の素材がたくさんあるから何か便利なものでも作ろう。


 この世界は中世ヨーロッパ風であることから文明についてもあまり進んでいないことが分かる。それに不可能を可能にする魔法があるため全く科学が進歩してない。

 そのため道具が最低限の機能しかついていない。現代日本で育った僕には耐えられないことだ。


 ないものは自分で作るしかないよね。

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