ムジカと涙
ハナトは凄いと思う。
ハナトは人気者だ。
僕はムジカ。
僕はみんながハナトから鼻を描いて貰ってる時に、恥ずかしくて描いて貰ってない。
だから僕は友達が少ない。
そうだ、友達を作ればいいんだ。
僕は友達を探しに外へ出た。
けれどみんながハナトと楽しんでいて、誰も僕に気付かなかった。
僕は寂しくなった。
そうしたら涙が出てきた。
僕はこれが何なのか分からなかった。
これを誰かに伝えようと思った。
だけど、僕には友達がいなかった。
でもどうにかして伝えたいと思った。
僕は地面に顔を描いて目の下に水滴を描いた。
そしたら、みんなが何をやってるんだと集まってきた。
僕は「これが何なのか分かる?」と聞いた。
みんなは「分からない」と答えた。
僕は「友達がいないと思ったら出てきたんだ」と説明した。
そしたらハナトは「じゃあ僕と友達になろうよ」と言った。
すると涙が止まった。
「そうか!これは悲しい時に出るものなんだ!」と僕は言った。
するとハナトは、「じゃあそれは涙と名付けよう!」と言った。
みんな次々に「新発見だ!」「すごい!」と言ってくれた。
僕は勇気を出して「僕にも鼻を描いて!」と言った。
するとハナトは「君は涙を見つけたから、涙の形の鼻を描いてあげるよ!」と言った。
僕は「悲しくなるからそれはやだー」と言って笑った。
するとみんな笑った。
もうムジカの目から涙が出ることはなかった。