鼻のある人
僕には鼻がある。
いっぱい人間を作っていたら誰が誰か分からなくなった。
僕は思い付いた。
「そうだ!人間に名前を付けよう!そうすれば誰か分かるだろう!」
みんな口を揃えて、「それは面白そうだな!」と言った。
僕は一人一人に名前を付けた。
「君はムジカで、君はマハトで、君はサバトだ!」
僕は楽しくなった。
「君はライトで、君はレフトで、君はカイトだ!」
僕は楽しくなってきて自分の名前を付けるのを忘れてしまった。
「僕は鼻があるからハナトにしよう!」
みんな「分かった!」と言った。
僕はみんなに「ありがとう!」と言った。
みんなは「ありがとうってなーに?」と聞くので、僕は「感謝の気持ちを言葉にしたんだ!」と言った。
僕はみんなにもう一度「ありがとう!」と言った。
するとみんなは「どういたしまして!」と言った。
僕は「どういたしましてってなんだい?」と聞くと、みんなは「よく分からないけど言いたくなった!」と言った。
僕は「これを挨拶にしよう!」と言ったら、みんな「そうだね!」と言ってくれた。
僕は楽しくなってきた。
僕はみんなにもう一度「ありがとう!」と言うと、みんなは「もういいよ!」と言って笑った。
これが感謝の気持ちかと僕は嬉しくなった。
僕は悩んだ。
僕はどうにかしてこの気持ちを誰かに伝えようと思った。
そうだ、笑えばいいんだ。
笑ったら楽しくなる。
するとみんなが僕を見てこう言った。
「なんで顔をシワシワにしてるの?」
僕は「分からない!何故か知らないけど顔がシワシワになるんだ!」と答えた。
「なんだよそれ!」と言ってみんなも顔をシワシワにした。
そうして僕達は笑い合って遊んだ。